2016 年 3 月 1 日に、クラウド GIS である ArcGIS Online の最新バージョンをリリースしました。
注)バージョンアップされた内容を確実にご利用いただくために、お使いの Web ブラウザーのキャッシュ(インターネット一時ファイル)を削除してください。主な Web ブラウザーのキャッシュ削除方法については、以下のリンク先をご参照ください。
・Internet Explorer:閲覧履歴の表示および削除
・Firefox:Firefox のキャッシュを消去するには
・Google Chrome:キャッシュや履歴などのブラウザデータを削除する
今回の ArcGIS Online バージョンアップにおける主な機能追加・機能改善の内容をご紹介します。
ベースマップを複数レイヤーで構成
従来から画像、タイル、WMS、WMTS レイヤーなどをベースマップ レイヤーとして設定できますが、複数レイヤーを組み合わせてベースマップ レイヤーとして構成することが可能になりました。たとえば、下の画像のように World Shaded Relief(陰影起伏)レイヤー上に WMS レイヤーを組み合わせて、独自のベースマップ レイヤーとして構成できます。
ルートをドラッグして変更
ルート案内で取得したルートをドラッグして、簡単にルートを変更できます。
新しいスマート マッピングのスタイル
■主要カテゴリ
複数の属性フィールドの値を比較して、一番高い値を持つ属性フィールドに設定した色を表示します。同時に、他の値と比べてどれほど優位かを透過で表現します。
たとえば、下記のマップでは都道府県別にみかんとりんごの出荷量を表しています。みかんの出荷量の方が多い都道府県は橙色で、りんごの出荷量の方が多い都道府県は赤色で表示し、みかんとりんごの出荷量の差に応じて透過率を設定しています。埼玉県、岐阜県、滋賀県は、出荷量の差が小さいため透過率が高くなり、薄い赤色で表示されます。
■主要カテゴリおよびサイズ
上記の「主要カテゴリ」に加え、複数の属性値の合計を円の大きさで表します。たとえば、都道府県別にスギとヒノキの人工林面積が格納されているレイヤーの場合、スギ、ヒノキの人工林面積の合計が大きいほど、円のサイズが大きくなります。秋田県のように合計面積が大きく、スギがヒノキより圧倒的に多い地域は、濃い青で円のサイズが大きく表示されます。高知県では合計面積は大きいですが、ヒノキとスギの面積の差がわずかであるため、透過された薄い青色の大きな円で表示されます。
新しい解析ツールの追加
施設が供給する商品やサービスを消費する需要地点の情報に基づき、最も効率的に需要地点へ供給できる場所に施設を配置する [最適な施設の選択] ツールが追加されました。配置した施設に割り当てられた需要地点を特定でき、出店計画や店舗の統廃合などの計画に利用できます。
新しい 3D アプリ テンプレート
プログラミングなしで簡単にアプリを構築できるテンプレートに、3D 表示ができるアプリが加わりました。
・3D データの視覚化
・シンプル シーン ビューアー
・シーンの比較
ストーリー マップの自動再生
ストーリー マップを自動再生する機能が追加されました。展示場や店頭のモニターでストーリーを一定間隔で進めるように再生できます。
自動再生モードにするには、ストーリー マップの右上に表示される [共有] をクリックし、[自動再生モード] チェックボックスをオンにして、ショートリンクの URL をコピーします。この URL にアクセスすると、自動再生モードのストーリー マップが開きます。
自動再生モードでは、再生コントロールがストーリー マップ上に表示されます。スライダーを動かすと、ストーリーを進める時間間隔を調整できます。
自動再生モードを利用できるストーリー マップ テンプレートは以下です。
・ストーリー マップ ジャーナル
・ストーリー マップ ツアー
・ストーリー マップ シリーズ
・ストーリー マップ スワイプおよびスパイグラス
Web AppBuilder が 3D シーンに対応
3D シーンを使用したアプリを構成できるようになりました。
Web AppBuilder のその他の新機能については、次回以降のブログ記事にて詳しく紹介します。
日付データのタイム ゾーンの指定
[マイ コンテンツ] ページの [アイテムの追加] から CSV ファイルをフィーチャ レイヤーとして公開する際に、日付データのタイム ゾーンを指定することが可能になりました。
ソーシャル メディア アカウントでのサイン イン
新規の個人向けプランのアカウント作成時に、Facebook または Google+ アカウントの使用が可能になりました。個人向けプランとは、ArcGIS Online の非商用の無料アカウントです。今後は、既存の個人向けプランのユーザーも、ソーシャル メディア アカウントでサイン インができるようになる予定です。
新機能の詳細につきましては、ArcGIS Online ヘルプをご参照ください。
■関連リンク
・ArcGIS Online 製品ページ
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