ArcGIS API for JavaScript の最新バージョン 3.18 をリリースしました。今回のバージョンアップでは、ベクター タイル レイヤーやフィーチャ テーブルの機能が強化されるなど、いくつかの機能の向上が行われました。以下では、本バージョンにおける新機能、機能拡張の一部をご紹介します。
ベクター タイル レイヤー
ベクター タイル レイヤー(esri/layers/VectorTileLayer)は背景地図などに使用されるタイル レイヤーをベクター形式で提供する機能です。本リリースでは、ベクター タイルと API がさらに密接に統合するよう大幅に見直されました。
- 配置や重なりの検出などを考慮して設計されたラベル エンジン
- タイルの境界(もしくはタイルの境目)でのシンボル切断の防止
- Microsoft Edge および IE11 のサポート
- すべての空間参照のサポート(ArcGIS Pro 1.4*(次期バージョン)が必要です) *2017 年リリース予定
- 不必要なタイルの作成を防ぐことで、効率的なタイル生成・取得が可能なインデックス ベクター タイルのサポート
フィーチャ テーブル
フィーチャ レイヤーに含まれるフィーチャの情報をテーブル形式で表示するフィーチャ テーブル(esri/dijit/FeatureTable)は、今回のバージョンアップでいくつかの機能追加や仕様変更が行われました。
- 関連レコードのサポート
関連レコードをサポートしました。2つのテーブル間のリレーションシップを定義する、関連レコードを持つフィーチャは、テーブルから直接、関連レコードを閲覧したり、編集したりすることができます。
- その他の主な仕様変更・機能追加
テーブル上でレコードを選択したとき、マップ上のフィーチャが選択される syncSelection プロパティがデフォルトで無効になったり、指定した ID のレコードをハイライト表示させる selectRows メソッドが追加されたりするなど、選択に関連するいくつかの機能が変更されました。また、レイヤーからフィーチャを再取得する refresh メソッドが追加され、マップと連動したテーブルの更新が簡単に行えるようになります。
その他の更新情報や新機能については、ArcGIS for Developers の ArcGIS API for JavaScript 新機能(英語ページ)をご参照ください。
※ ArcGIS API for JavaScript は API の全面的な見直しが行われ、バージョン 4.x 系として新たにリリースされています。現在、バージョン 4.x 系にはバージョン 3.x 系のすべての機能は含まれていませんが、今後のリリースで、順次追加されていく予定です。アプリケーションの要件を考慮して、どちらのバージョンを使用するのかご検討ください。
■関連リンク
- ESRIジャパン Web サイト:ArcGIS API for JavaScript
- Esri 社(米国)Web サイト:ArcGIS API for JavaScript
- Esri Japan GitHub:ArcGIS for Developers 開発リソース集