ESRIジャパンは ArcGIS Solutions を昨年 5 月にリリース(公開)し、ArcGIS プラットフォーム上に配置することですぐに業務を開始できる業種別のマップ、アプリ、ツールといった各種ソリューション テンプレート(以降、”テンプレート”と呼ぶ)を提供しています。たとえば空き家調査や橋梁管理など、自治体や建設コンサルタント会社が行う現地調査業務のテンプレートは GIS の専門的な知識がなくともすぐに利用できるので好評です。
ArcGIS Solutions で提供しているほとんどのテンプレートは専用のツール「Web GIS Template Uploader」を使用して組織のポータル サイトに配置します。このツールに関する詳細は本ブログ「ArcGIS で特定の業務をすぐに開始できる「ArcGIS Solutions」をリリースしました」でも紹介していますのでここでは触れませんが、これまでは Web GIS Template Uploader でテンプレートを配置する先のポータル サイトは ArcGIS Online 組織サイトのみでした。
しかし、昨年 12 月にバージョン 1.2 をリリースした際にオンプレミス環境のポータル サイト、すなわち Portal for ArcGIS で構築した組織サイトにも配置できるようになりました。
オンプレミス環境に対応したことにより、テンプレートを利用できる場面が広がりました。特に自治体においては、総務省の推進する自治体情報セキュリティ強靭化対策の一環として、インターネット接続可能なネットワークと「LGWAN(Local Government Wide Area Network:総合行政ネットワーク)」とよばれる庁内 LAN を相互接続する行政専用のネットワークの分離促進が指導されています。つまり、GIS ポータルについては ArcGIS Online のようなパブリック クラウド上のサービスだけではなく、オンプレミスやプライベート クラウド環境での利用についても需要が高まっている状況です。そのようなセキュアな環境でも Portal for ArcGIS とテンプレートを利用して業務を円滑に行うことができます。
ArcGIS Solutions で提供している各種テンプレートはそれぞれのダウンロード ページ上から直接体験できるライブ デモを用意していますので、まずはその手軽さを体験していただければと思います。今後も業務に役立つさまざまなテンプレートをリリースしていきますのでご期待ください。
■関連リンク
・ArcGIS Solutions 製品ページ
・ArcGIS Solutions サイト
・ArcGISブログ:ArcGIS で特定の業務をすぐに開始できる「ArcGIS Solutions」をリリースしました