学生のみなさんが毎日通る通学路。多くはスクールゾーンに設定されていますが、すべての通学路が安全でしょうか?過去の事故発生情報と重ね合わせることで通学路が安全かどうか確認することができます。
今回は、福岡県警から公開されている交通事故情報のオープンデータを一部加工して解析しました。
①使用したデータ
・交通事故情報 (位置情報): 福岡県警のオープンデータから 2016 年と 2017 年のデータで、早良警察署管轄のデータを抽出
・学校情報:スターターパック (公共地図) より早良区管轄の範囲でクリップ
②解析手順
解析手順は Web アプリ「安全な通学路」の中で紹介しています。同じ手順を踏めばお手持ちのデータで解析することができます。
※画像をクリックするとアプリを見ることができます。
■アプリのご紹介
交通事故情報 (Excel データ) を ArcGIS Online に追加して可視化しました。主要道路上で事故が多く発生していることが見て取れます。
■データの見方を解説
事故の対象が「一般歩行者」と「自転車」に絞り、クラスタリング表示した地図です。事故の発生件数に応じて円の大きさが変わっています。データの見方を変えるだけで、点の位置関係から新たな情報が見えてきます。
■操作の流れを解説
ストーリー マップの左パネルで操作手順を解説しています。注目すべき点なども解説していますので、マップを操作しながらご確認いただけます。
■学校からの徒歩圏の事故数を計算
学校の位置を同じマップに重ね合わせます。そして、学校から 800m の徒歩圏を作成します。
800m 徒歩圏内に含まれる事故情報数を計算し、上位 6 つのエリアを特定します。特定された地域では特に安全対策が必要な地域として、行政や学校関係者が対策に取り組むことができます。
今回の解析は Esri の Learn ArcGIS 「政策マッピングー安全な通学路」を参考に日本のデータで解析したものになります (Learn ArcGIS とは異なるデータで演習したので、少しステップの内容を変更しています) 。ほかにも参考になるレッスンが掲載されていますので、レッスン ギャラリーから検索してください。
今回のアプリは「教育GISポータル」の「すぐに使えるGISコンテンツ (統計)」に掲載しています。教育機関で GIS を使用されるときに是非一度ご覧ください。