調査票形式の現地調査アプリである Survey123 for ArcGIS が 4 月 3 日に Ver. 3.9 へバージョン アップしました。主な新機能を本ブログでご紹介します。
Survey123 Connect & フィールド アプリ
調査の更新通知
たとえば、リストに選択肢を追加したり、ラベルの誤字を修正したり、新しい質問を追加した場合、調査を再公開する必要があります。
Survey123 フィールド アプリを使用すると、デバイス内の調査に更新がある場合、通知が表示されるようになりました。更新の確認は、アプリケーションの起動時、新しいユーザーでサイン インした時、調査が開かれた時に自動的に行われます。また、調査ギャラリーを下にドラッグするだけで更新を確認することもできます。
UI/UX の改善
Survey123 Connect およびフィールド アプリにおいて、設定メニューが刷新されました。サイン インしているユーザー情報が表示されるようになり、[サイン アウト] ボタンが追加されました。サイン アウト時には確認メッセージが表示され、予期しないサイン アウトを防ぐことができます。
また、PKI (Public Key Infrastructure) 認証にも対応しました。クライアント証明書のファイルを選択し、パスワードを入力することでサイン インできます。
(左) 旧設定メニュー、(右) 新設定メニュー
複数の選択肢の計算
Survey123 Connect の複数の選択肢 (select_multiple) において、計算式 (Calculations) がサポートされました。複数の選択肢の回答は、1 つのフィールドにカンマ区切りで格納されますが、計算式を使用することで特定の選択肢が選択されたかどうかを別フィールドに格納することができ、後でデータのフィルタリングなどに利用できます。複数の選択肢のサンプル「Multiple choice Questions」は Survey123 Connect を起動し、[サンプル] からダウンロードできますので是非ご活用ください。
Survey123 Web アプリ
ドラフト モード
Survey123 Web サイトの [共同作業] → [送信者] タブに [ドラフト モード] セクションが追加されました。
※ドラフト モードを有効化するには、バージョン 3.9 以降で調査を再公開する必要があります。
ドラフト モードを有効化すると、Web ブラウザー上での調査の回答が自動保存されます。調査の回答入力を開始し、途中でブラウザーを閉じてから後で戻ってくるような長時間のアンケートに便利です。
注意: 共有コンピューターから使用した場合、入力されたデータのプライバシーが侵害される可能性があるため、機密情報を含む調査ではドラフト モードの使用をお勧めしません。たとえば送信を忘れたり、フォームのデータをリセットしなかったりすると、データが危険にさらされる可能性があります。
Survey123 Web デザイナー
「マップ」質問タイプ
「ジオポイント」質問タイプが「マップ」質問タイプに更新され、Web デザイナーでもポイントに加えてライン、ポリゴン ジオメトリに対応しました。
Survey123 Web サイト
ページへのリンク
Survey123 Web サイトには、調査結果の可視化と分析のためのツールが用意されています。データの傾向を確認したり、結果をフィルタリングして集計したり、さまざまな可視化を選択したりすることができます。これらの作業のスナップショットをリンクとして取得できるようになりました。各ページの共有ポップアップに「このページにリンクする」オプションが表示され、このリンクにアクセスすることで作業のスナップショットを再現することができます。
フィーチャ レポート
作成されるフィーチャ レポートの名前にプレースホルダーを指定して属性値を含めることで、より分かりやすいファイルを出力できるようになりました。プレースホルダーは、${質問の名前} のように記述し、複数組み合わせて指定することもできます。
その他の新機能の詳細は、Survey123 ヘルプをご参照ください。