2020 年 9 月 30 日に、クラウド GIS である ArcGIS Online がアップデートされました。主な機能追加・機能改善の内容をご紹介します。
ホーム ページの機能拡張
組織の管理者は、ホーム ページを設定する際に、組織のメンバーや一般の訪問者がより多くのコンテンツにアクセスできるように、リンク ブロックを含めることができるようになりました。また、ホーム ページの本文に含めることができるコンテンツ ブロック (テキスト、ギャラリー、リンク) の数が 15 個に増えました。
※リンク ブロックを含むホーム ページは、Internet Explorer 11 および Edge レガシでは正常に読み込めません。最新バージョンの Microsoft Edge や Google Chrome、Mozilla Firefox 等のモダン ブラウザーでご利用ください。
また、組織の管理者は、組織のメンバーと一般の訪問者向けそれぞれに対して、組織トップのナビゲーション バーに表示するタブを設定することができるようになりました。ギャラリー、マップ、シーン、グループの表示/非表示を設定できます。ホーム タブはすべての訪問者に、コンテンツ タブは組織のメンバーに常に表示されます。組織とノートブック タブはメンバーのロールに応じて表示/非表示が決定されます。
これらの新しい設定により、組織の管理者は訪問者に対してより使いやすいサイトを構成することができます。たとえば、グループ タブを組織のメンバーのみに表示したり、サイトを訪問するすべての人に表示したりすることができます。
組織のレポートの拡張
組織の管理者がアクティビティを監視および評価する方法として、以下の 2 つの新しいレポートを作成できるようになりました。
- クレジット: ユーザーのトランザクションごとに使用されたクレジット数の情報
- アクティビティ: 組織、メンバー、グループ、コンテンツの変更情報
これらのレポートは、エクスポートして Microsoft Excel 等で分析したり、組織内のアイテムとして保存しておくことができます。
構成可能なアプリの機能拡張
構成可能なアプリは、コーディングなしで簡単に設定できるテンプレート アプリです。これにより、アプリをすばやく公開して、さまざまなユーザーやワークフローをサポートすることができます。
添付ファイル ビューアー、対話形式の凡例、ミニマリスト、近傍、ゾーン ルックアップに加え、メディア マップ テンプレートが高速セットアップ モードに対応し、アプリ内のウィジェットの配置をカスタマイズできるようにもなりました。
また、複数のテンプレートでスクリーンショット ウィジェットを利用できるようになりました。マップ範囲を指定して、簡単にサムネイル用の画像などを作成することができます。
データの管理
編集可能なホスト フィーチャ レイヤーまたはフィーチャ レイヤー ビューをパブリックに共有する場合、パブリック データ コレクションとしてマークする新しい設定がアイテムの設定タブに追加されました。
クラウドソーシングや公開投票アプリなど、すべての人と共有されているレイヤーの編集を有効にすると、アプリ内や一般的な検索でそのレイヤーを見つけた人を含め、そのレイヤーにアクセスできる人なら誰でも編集できます。この新しい設定により、編集可能なレイヤーが意図せずにパブリックに共有されることを防ぎ、データの損失や変更などを防ぐことができます。パブリック データ コレクションとしてマークされたレイヤーには黄色のバッジが付き、アイテムの一覧でも確認することができます。
グループのコンテンツ管理の機能拡張
グループのコンテンツ管理のワークフローが改善され、グループの所有者や組織の管理者は、より簡単にグループ内のコンテンツを整理できるようになりました。
- お気に入り、グループ、組織、コンテンツ、ArcGIS Living Atlas、ArcGIS Online など、どこからでもグループにアイテムを追加
- コンテンツの検索結果からグループにアイテムを一括で追加
- グループからアイテムを一括で削除
その他の新機能は Web ヘルプをご参照ください。
注) バージョンアップされた内容を確実にご利用いただくために、お使いの Web ブラウザーのキャッシュ (インターネット一時ファイル) を削除してください。主な Web ブラウザーのキャッシュ削除方法については、以下のリンク先をご参照ください。
- Firefox のキャッシュを消去するには
- Google Chrome: 閲覧データを削除する
- Microsoft Edge の閲覧履歴を表示または削除する
- Internet Explorer の閲覧履歴の表示および削除
なお、ArcGIS Online では、Internet Explorer 11 および Edge レガシは非推奨のブラウザーであり、将来的にサポートが終了となる予定となっております。今後の ArcGIS Online のバージョンアップで搭載される新機能を快適にご利用いただくためにも、最新バージョンの Microsoft Edge や Google Chrome、Mozilla Firefox 等のモダン ブラウザーの使用を推奨しております。詳細は「Internet Explorer 11 および Edge レガシのサポート終了について」をご参照ください。
2020 年 12 月には、ArcGIS Online の HTTPS 通信強制化も予定されています。組織の管理者の方には、一度 ArcGIS Online Security Advisor を実行していただくことをお勧めしております。使用方法に関しましては、ブログ記事「ArcGIS Online セキュリティ変更に関する重要なお知らせ」をご参照ください。HTTP のコンテンツ等が見つかった場合は、必要な移行処理を行っていただけますよう、お願いいたします。
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