2021 年 6 月 30 日に ArcGIS Pro 2.8 をリリースしました。 ArcGIS Pro 2.8 では新しい解析ツールが多数追加され、パフォーマンスと生産性の向上などの機能改善も行われました。
複数回にわたり様々な新機能をご紹介していますが、本記事ではボクセル レイヤーの新機能についてご紹介します。
ボクセル レイヤーとは
ボクセル レイヤーは、ArcGIS Pro 2.6 より登場した 多次元データの新しい表示方法です。大気データや海洋データ、地質モデル、また時空間キューブなどの多次元の空間情報と時間情報を表すことができます。ボクセル レイヤーを 3D シーンに追加すると、スライスや等値面の作成といった解析を行うこともできます。
ライセンス
ArcGIS Pro 2.8 より、ボクセル レイヤーが全ライセンス レベルで利用可能になりました。ボクセル レイヤーは netCDF ファイルに格納されている数値データを基に作成されており、[マップ] タブの [多次元ボクセル レイヤーの追加] から 3D シーンに追加することができます。
アニメーション
以前のバージョンよりボクセル レイヤーを使用してアニメーションを作成することができましたが、ArcGIS Pro 2.8 では 2 つのボクセル データ用ダイナミック テキスト カテゴリが追加されました。[ボクセル フィルター] ではボクセル データ フィルターの最小値と最大値をアニメーション上に表示する事ができ、[ボクセル表面] ではボクセル サーフェスの値を表示することができます。以下の例では [ボクセル表面] を使用して水温を表示しています。
いかがでしたでしょうか。ボクセル レイヤーは、他の表現では難しかったデータ内部の情報を可視化できるほか、重要な情報を伝えるのに役立つ新しい 3D ビジュアライゼーション方法です。全ライセンス レベルで利用可能になったこの機会に、是非 ArcGIS Pro でボクセル レイヤーをお試しください!
また、ボクセル レイヤーを実際に ArcGIS Pro で操作したい方や操作方法を学びたいという方には、Learn ArcGIS で提供されているボクセル レイヤーに関連するレッスンの受講をおすすめします。これらのレッスンでは、基本的な操作方法や NetCDF ファイルの作成方法などについても学習できます。下記の関連リンクよりご受講ください。
最後になりますが、8 月 4 日 (水) に「ArcGIS Pro 2.8 新機能ハイライト ~ArcGIS 活用ウェビナー~」を開催します。新機能についてデモンストレーションを交えてご紹介しますので、お申し込みの上、是非ご参加ください。
次回の ArcGIS Pro 2.8 の新機能ブログでは、 IFC フォーマットのサポートについてご紹介します。
■関連リンク
Learn ArcGIS レッスン
・ Visualize ecological marine units with voxels (NetCDF ファイルの作成)
・ Visualize and explore coral reef habitats with voxels (ボクセル レイヤーの操作と解析)
・ Explore and animate geological data with voxels (ボクセル データの探索とアニメーション作成)
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