ArcGIS Pro で作ったオリジナル シンボルを Web マップで使おう

ArcGIS Online の Map Viewer で作成できる Web マップでは、地図表現、いわゆるシンボルを柔軟に変更できます。オリジナルなシンボルに変更したい場合、Map Viewer Classic で画像をシンボルとして利用する方法がありますが、今回は ArcGIS Pro で作成したシンボルを Map Viewer で利用する方法をご紹介します。

ArcGIS Pro でスタイルを作成

まず ArcGIS Pro で独自のシンボルのセットであるスタイルを作成します。今回は、買い物施設に関連するポイント シンボルをスタイルとして作成します。

  1. ArcGIS Pro を起動し、プロジェクトを作成します。
  2. [カタログ] ウィンドウの [スタイル] を右クリック → [新規] → [新しいスタイル] をクリックします。
  3. スタイル ファイルを保存する場所とファイルの名前を入力し、[保存] をクリックします。
  4. 作成したスタイルを [カタログ] ウィンドウで右クリック → [スタイルの管理] をクリックします。
  5. [カタログ] ビュー上で作成したスタイルをダブルクリックします。
  6. [スタイル] タブで [新しいアイテム] をクリックし、ポイント シンボルを追加します。
  7. スタイル内に追加された「ポイント シンボル」をクリックして選択します。
  8. [ポイント シンボル] で表示される [プロパティ] タブで、お好みの形のシンボルに設定します。
    今回は、ArcGIS の標準のアイコンから、スーパーに対応するアイコンを選びました。図形マーカー シンボルは、SVG のため Web マップでも色を変更できます。
  9. [説明] タブの [名前] で、シンボルの名前を変更します。スタイル内の名前に反映され、わかりやすいシンボル名にできます。
  10. 手順 6 ~ 9 をシンボルの数だけ繰り返します。今回は、下記のようなスタイルを作成しました。

作成したスタイルを ArcGIS Online に共有

ArcGIS Pro のスタイルを使いたい ArcGIS Online の組織に Web スタイルとして共有します。

  1. [共有] タブ → [Web スタイル] → 「作成したスタイル ファイル名」をクリックします。
  2. [Web スタイルの共有] ウィンドウで [名前]、[概要]、[タグ] を入力し、[スタイル タイプ] は 2D を選択します。
  3. [分析] をクリックしてエラーが表示されなければ、[共有] をクリックして接続している ArcGIS Online にデータをアップロード、共有しましょう。

Web マップで利用できるようになるまで、もう一息です。

Web スタイルを組織に設定

ArcGIS Online 上にある Web スタイルを、組織で利用できるように設定します。Web スタイルはグループで指定します。この設定を行うユーザーは、管理者権限が必要です。

Web スタイル用のグループに共有

Web スタイルを任意のグループに共有します。今回は、新しく Web スタイル用のグループを作成し共有しました。

  1. スタイルを共有したユーザーで ArcGIS Online にサイン インします。
  2. [コンテンツ] ページで、アイテム タイプが [Style] の該当スタイルのアイテムを任意のグループに共有します。組織全体で利用する場合は、[組織] も共有範囲に含めます。

組織の設定を変更

上記で共有したグループを、Web スタイルで利用するグループとして設定します。

  1. [組織] ページ → [設定] → [マップ] タブをクリックします。
  2. [Web スタイル] の項目の [2D Web スタイル グループ] で、スタイルを共有したグループに変更します。

これで、Web マップを作成するための Map Viewer で、オリジナル シンボルを利用する準備が整いました。では、Map Viewer で早速使ってみましょう。

Map Viewer でスタイルを利用

Map Viewer を開き、ポイント フィーチャ レイヤーを追加して、シンボルの設定を開きます。

個別値シンボルのシンボル スタイルの詳細画面で、設定したスタイルが選択でき、オリジナルなシンボルに変更することができました。

個別の属性にそれぞれのシンボルや色を割り当てることも可能です。

ArcGIS Pro でのスタイルの作成は少し骨の折れる作業ですが、もともとプリセットされているシンボル以外にオリジナル シンボルを利用できると、地図表現の幅が広がります。また、組織のメンバーが同じシンボルを利用できるため、表現に統一性をもたせる、といったことにも使えます。さらに、異なるテーマの複数のスタイルを、マップの主題に応じて使い分け利用することもできます。ぜひ、今回ご紹介した機能を利用して、オリジナル シンボルを Web マップで使ってみて下さい。

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