ArcGIS Pro 3.0 における仕様変更について

ArcGIS Pro 3.0 はメジャー リリースであるため、3.0 で保存したファイルは 2.x シリーズでは動作しない場合があります。共同作業しているユーザーが 3.0 に同時に移行できない場合は、2.x と 3.0 の間で共有できる内容と共有できない内容をあらかじめ知っておく必要があります。ここでは、そのいくつかを改めてご紹介します。

プロジェクト

ArcGIS Pro 2.x を使用して保存されたプロジェクトおよびプロジェクト テンプレート (.aprx、.ppkx、および .aptx ファイル) は 2.x と 3.0 の両方で開いて使用することができます。ただし、3.0 を使用して保存されたプロジェクトおよびプロジェクト テンプレートは、2.x で開くことができません。

2.x で作成されたプロジェクトを、3.0 で保存する際には警告が表示されます。

そのまま続行すると、プロジェクトのバージョンが 3.0 に変更され、2.x で開くことができなくなります。プロジェクトを 2.x を使用しているユーザーと共有している場合は、3.0 で開いて保存する前に、2.x を使用して 2.x プロジェクトのバックアップ コピーを保存してください。

ジオデータベース

ArcGIS Pro 3.0 で作成または更新された一部のデータ タイプは 2.x では動作しません。例えば、3.0 で作成したアノテーションは、2.x では動作しません。

詳細については、[データセットのアップグレード] ジオプロセシング ツールのヘルプをご参照ください。

ジオプロセシング ツール

ArcGIS Pro 3.0 では、カスタム ArcGIS ツールボックス ファイル (.atbx) が作成されます。この形式がデフォルトです。

カスタム レガシー ツールボックス ファイル (.tbx) は、3.0 では読み取り専用です。.tbx ファイルは特に変更しなくても 3.0 で引き続き動作しますが、ツールに変更を加えるには、ツールを .atbx ファイルにコピーする必要があります。2.x のツールとツールボックスをアップグレードするには、コピーして .atbx ファイルに貼り付けます。

3.0 を使用して、2.9 以前のバージョンへ保存したい場合の詳細については、以前のバージョンへのツールボックスの保存をご参照ください。

ジオコーディング

ArcGIS Pro 3.0 では、[住所ロケーターの作成] ジオプロセシング ツールを作成して作成されたロケーター (クラシック ロケーター) は使用できません。クラシック ロケーターを引き続き使用したい場合は、3.0 へのアップグレードを控える必要があります。

3.0 では、[ロケーターの作成] または [フィーチャ ロケーターの作成] ジオプロセシング ツールを使用して作成されたロケーターを使用する必要があります。

この仕様変更については、クラシック ロケーターのサポートについてをご参照ください。

Microsoft Excel ファイルへの対応

ArcGIS Pro 3.0 では、これまでのバージョンを使用していた PC 環境においても、ドライバーのインストールが必要となる場合があります。

詳細については、Microsoft Excel ファイルを操作するためのドライバーをインストールをご参照ください。

アドイン

ArcGIS Pro 2.x バージョンに基づいて作成されたアドインは、再構築する必要があります。

2.x アドインの 3.0 に移行については、ProConcepts 3.0 Migration Guide をご参照ください。

なお、ESRIジャパンが提供するアドイン ツールについても、2.x のものは 3.0 では利用できません。利用バージョンにあったツールを以下からダウンロードし、ご利用ください。

ArcGIS リソース集 – ArcGIS Pro : アドインツール

まとめ

この記事では、いくつかの仕様変更について、ご紹介しました。そのほかの仕様変更やその詳細については、ArcGIS Pro 2.x から 3.0 への移行をご参照ください。

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