2023 年 2 月 22 日 (日本時間 2023 年 2 月 23 日) に、クラウド GIS である ArcGIS Online がアップデートしました。主な機能追加・機能改善の内容をご紹介します。
目次
Map Viewer での解析
ArcGIS Online の Map Viewer に、データのパターンや関係を定量化するための空間解析ツールが搭載されました。Map Viewer の解析ツールには、フィーチャ解析ツール、および ArcGIS Image for ArcGIS Online をお持ちの場合はラスター解析ツールが含まれます。キーワード検索、参照、またはフィルターを使用して、必要な解析ツールをより簡単に見つけることができるようになりました。
さらに、新機能の解析履歴を使用すると、Web マップで実行した各解析ジョブの詳細情報を表示したり、再実行したりできるようになりました。解析履歴は Web マップ上に保存され、他のユーザーと共有することができるため、よりシームレスなコラボレーションが可能になります。
Map Viewer の機能拡張
メディア レイヤー
[コンテンツ] ツールバーのレイヤーの追加から、メディア レイヤーを追加できるようになりました。JPEG または PNG 形式の画像を追加し、位置の指定や回転を使用して、マップ上に配置できます。
出典: 国土地理院ウェブサイト (https://www.gsi.go.jp/)
画像シンボルのアップロード
レイヤーのスタイル設定やスケッチの作成時に、カスタム シンボルとして JPEG、PNG、GIF 形式の画像をアップロードして適用できるようになりました。シンボルは、ブラウザーのキャッシュが削除されるまで、他のレイヤーやスケッチ レイヤーで再利用できるように保持されます。
個別値シンボルのグループ化と表示順序の設定
Map Viewer で個別値カテゴリを表示するためにフィーチャ レイヤーをスタイル設定する場合、凡例グループを作成して詳細を追加し、マップの凡例を整理することができます。
また、レイヤーが個別値シンボルやカテゴリでタイプ別に表現されている場合、フィーチャが重なっている場合の表示順序を制御できるようになりました。リスト内のタイプの順序を手動で変更すると、その順序に基づいて、リスト内の上位のタイプのフィーチャが、リスト内の下位のタイプのフィーチャの上に描画されます。
ArcGIS Instant Apps
ArcGIS Instant Apps は、次世代の Web マッピング アプリケーションであり、高速モードまたはフル セットアップ モードを使用して迅速かつ容易にアプリケーションを構築できます。
ArcGIS Instant Apps ホーム ページで、アプリ カードのバッジにカーソルを合わせると、本アップデートで追加された新しいアプリ、更新されたアプリの詳細が表示されます。差し込み、対話形式の凡例、スライダー テンプレートなどが更新されています。詳細は、後日ブログにてご紹介します。
ArcGIS Experience Builder
スクロール ページや複数ページなど、柔軟なデザイン構成の Web アプリをノーコードで構築できる ArcGIS Experience Builder では、データの追加ウィジェットの追加や、既存の多くのウィジェットで機能が拡張されました。詳細は、後日ブログにてご紹介します。
データの管理
オフラインの構成
Web マップをオフライン用に構成するときに、ベースマップとして使用するタイル パッケージ アイテムを組織から選択することができるようになりました。この高度なオフライン オプションを使用すると、マップをオフラインにするすべてのデバイスにタイル パッケージを読み込む必要がなく、ArcGIS Online ではオフラインにするためにマップのベースマップをタイル パッケージに圧縮する必要がありません。
インデックスによるクエリ パフォーマンスの改善
属性インデックスを定義して、ホスト フィーチャ レイヤーの特定のフィールドを使用するクエリのパフォーマンスを最適化することができます。文字列フィールドの単語やフレーズを検索するクエリを最適化するには、フルテキスト インデックスを追加します。
組織の管理
組織のギャラリー
組織のギャラリー ページのデザインが一新され、サイドパネルでアイテムの詳細を表示できるようになりました。アイテムの種類、ステータス、カテゴリなどでフィルタリングすることもでき、ギャラリーを離れることなく、目的のアイテムを素早く見つけることができます。
フィーチャ データ ストア
組織の概要ページが強化され、組織の管理者は、フィーチャ データ ストレージの状態を一目で確認できるようになりました。フィーチャ データ ストレージの使用状況に応じて、色分けして表示されます。フィーチャ データ ストアをクリックすると、フィーチャ データ ストレージ チャートが表示されます。
アイテム閲覧数レポート
組織の管理者は、アイテム閲覧数レポートを作成できるようになりました。管理者は組織のコンテンツの使用状況について、より簡単に把握することができます。管理者は、組織内の特定のレイヤー、アプリ、コンテンツへのトラフィックの傾向を時系列で確認できるようになりました。また、レポートをダウンロードして、1 年以内のアイテムの使用状況を評価したり、どの日、週、月のユーザーが組織のコンテンツを最も多く閲覧し、操作しているかを理解したりすることができます。
その他の新機能はヘルプをご参照ください。
注) バージョンアップされた内容を確実にご利用いただくために、お使いの Web ブラウザーのキャッシュ (インターネット一時ファイル) を削除してください。主な Web ブラウザーのキャッシュ削除方法については、以下のリンク先をご参照ください。