処理編 その 4 ではパンシャープンについてご紹介しましたが、その 5 では、フィルタについてご紹介します。
前回と同様、ご紹介する内容の全ての機能は、エクステンション不要でArcViewライセンスでご利用いただけます。
フィルタとは、画像内のピクセル値に対してその周囲のピクセル値を使用した演算を実行するもので、画像を鮮明にする、画像をぼかす、画像内のエッジを検出するなどの処理のことをいいます。
例えば、画像をぼかす “スムージング” 処理を行うことで局所的に高いまたは低いピクセル値などのノイズを除去することができます。
ArcGIS 10以前のバージョンでは Spatial Analyst エクステンションをお持ちの場合は、[フィルタ (Filter)] ジオプロセシングツールで High パス(シャープニング)、Low パス(スムージング)フィルタは実行することができましたが、ArcGIS 10では エクステンションなしで多種多様なフィルタ処理を実行できます。
[画像解析] ウィンドウでのフィルタ処理の手順は、レイヤ リストでデータを選択し、[処理] パネルで フィルタリングの手法を選択し、[フィルタ] ボタンをクリックするだけです。
フィルタの仕組みの詳細はこちらをご参照ください。
なお、フィルタ処理を行った一時ファイルをデータとして作成したい場合は、データのエクスポートを行います。エクスポートは、レイヤ リストでエクスポートしたいデータを選択し、[処理] パネルの [エクスポート] から行うことができます。
次回のその 6 では、モザイクについてご紹介します。
[画像解析] ウィンドウでの処理についての詳しい機能はこちらをご覧ください。
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