ArcGIS Desktop 10 のお勧め画像機能:処理編 その2

処理編 その1 ではコンポジット バンドをご紹介しましたが、その2では、正規化植生指数(NDVI)陰影起伏画像の作成についてご紹介します。

前回と同様、ご紹介する内容の全ての機能は、エクステンション不要ArcView ライセンスでご利用いただけます。

<正規化植生指数(NDVI)画像の作成>
正規化植生指数(NDVI : Normalized Difference Vegetation Index)は、植生の有無・活性度を表す標準化された指標です。NDVI は、世界規模での干ばつや農業生産量のモニタリングや予測、火災危険ゾーンの予測支援や砂漠化の把握などに頻繁に使用されています。

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人工衛星や航空機などに搭載されたマルチスペクトラルセンサは、一定の波長帯ごとに観測しています。植物の葉の中に含まれるクロロフィルは、赤色の光を吸収する一方で、近赤外領域の波長は強く反射する特性があります。そのため、リモートセンシングではこのような植生の持つ特性を生かし、赤波長(R)と近赤外波長(IR)の値を用いて植生指数を算出します。NDVI の値が高いほど植物の活性度が高いことを表しています。緑の部分は NDVI の値が高いところ、赤の部分は低いところを表しています。

NDVI の式は以下の通りです。

                                                           NDVI = ((IR – R)/(IR + R))
                                                             IR = 近赤外バンドのピクセル値
                                                              R = 赤色のバンドのピクセル値

上記式の結果は -1 ~ +1 の範囲となりますがArcGISでは以下の式を用い、データの出力範囲を 0 ~ 200 の範囲にして8 ビットデータの構造に適合させています。

                                             NDVI = ((IR – R) / (IR + R)) × 100 + 100

NDVI 画像を作成する際の [画像解析] ウィンドウでの手順は、レイヤ リストでデータを選択し、[処理] パネルで [NDVI] ボタンをクリックするだけです。

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なお、 [画像解析オプション] ボタンをクリックし、[NDVI] タブから [赤のバンド] および [近赤外のバンド] の入力を変更できます。

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<陰影起伏画像の作成>
選択した標高(DEM)ラスタ データセットに色付きの陰影を持つレリーフを適用して、テンポラリ レイヤを出力します。ジオプロセシング ツールの [陰影起伏 (Hillshade)] ツールを使用するにはSpatial Analystまたは 3D Analyst ライセンスが必要ですが、[画像解析] ウィンドウからの処理ではエクステンションのライセンスは不要です。

[画像解析] ウィンドウでの手順は、レイヤ リストで DEM(標高)データを選択し、ドロップダウン メニューでカラー ランプを選択し、[陰影起伏] ボタンをクリックします。

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なお、 [画像解析オプション] ボタンをクリックし、[陰影起伏] タブから [光源方位]、[光源高度]、[Z値の倍率] の入力を変更できます。

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NDVI 画像を上に重ねて、NDVI 画像の透過度を 40 %にすると、地形の起伏と NDVI を同時に確認することができます。

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なお、NDVI 画像と陰影起伏画像をデータとして作成したい場合は、データのエクスポートを行います。エクスポートは、レイヤ リストでエクスポートしたいデータを選択し、[処理] パネルの [エクスポート] から行うことができます。

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次回の処理編その3では、クリップとマスクについてご紹介します。 [画像解析] ウィンドウでの処理についての詳しい機能はヘルプをご覧ください。