ArcGIS Insights は、オープンデータ サイエンスおよびビジネス インテリジェンスのワークフローを位置解析に統合する解析ソフトウェアです。 データの持つ潜在的な疑問に答え、データを完全に解析し、新たな考察を明確にします。ArcGIS Insights は、一般的なセルフサービス BI の解析機能だけでなく直感的な操作で、空間解析、統計解析、予測解析、リンク解析などのより高度な解析を実行できます。 さらに「場所」という観点から得られる新しい考察を視覚的に伝える解析方法によって、組織の意思決定を推進します。
米国 Esri 社では、ArcGIS Insights を使った新型コロナウイルス感染症 (COVID-19) に関する様々な解析をギャラリーで公開しています。本ブログでは、「場所」という観点を使った新型コロナウイルスに関する解析例をいくつか紹介したいと思います。
紹介する解析例のリンクをクリックすることで実際のアプリケーションを体験することができます。
目次
Visualizing Global Cases of COVID-19
ArcGIS Insights と米国ジョンズ・ホプキンス大学のデータを使用して、新型コロナウイルスの確定症例とウイルスによる死亡者の分布を可視化しています。アプリでは、国別の感染者数や死亡者数、そして感染から回復した人数などを調べることができます。
アプリ内の [lesson] をクリックしてこのアプリの作り方のレッスンを無料でダウンロードできます。
Visualize Global COVID-19 Cases (ダウンロードページ)
Staffing of hospitals and bed resources
この解析では、ワシントン DC にある病院のスタッフの居住地と勤務地、医師と看護師の比率、ベッドと人工呼吸器の数、集中治療のベッド数を解析しています。各病院のスタッフの通勤状況をドライブ タイムとスパイダー ダイアグラムで地理的に可視化しています。
また各病院のベッド数などのグラフやチャートにマウスカーソルを当てることで現在の実際の数値を調べることができます。
US COVID-19 hospital figures and predictions
アメリカの州レベルの IHME 統計 (The Institute for Health Metrics and Evaluation) は、米国全土の新型コロナウイルス患者数の傾向と予測を「曲線」で示した解析です。日別に必要な入院患者のためのベッド数、集中治療室のベッド数、人工呼吸器の数などの実数と必要な予測数を見ることができます。また死亡率のページでは、5 月末までの死者の数と予測値が示されています。
Financial support for COVID-19 in the US
米国の新型コロナウイルスに対する財政支援に関する解析例です。米国では 2020 年に 2 兆ドル (約 220 兆円) の景気刺激策が計画されています。この経済刺激策の受益者の可能性を解析しています。この解析では、世帯年収が 75,000 ドル (約 825 万円) 未満の現金給付を受けられる可能性のある世帯の分布状況やビジネスの分布状況などを見ることができます。特にビジネスのチャートで特定の業種をクリックしフィルタリングすることで Falls Church 市内の業種別のビジネスの立地状況が良くわかります。
Tracking early cases of COVID-19 in Korea
この解析は、韓国における新型コロナウイルス患者のウイルス感染から検査を受けるまでの行動履歴と「感染経路」の調査結果をグラフ化してまとめたものです。個々の患者の行動に関する調査結果と接触者がリンクで示され、その関係性が可視化されています。また性別や年代、何次感染かなどの細かな条件の絞り込みもできます。
このように ArcGIS Insights とオープンデータを使うことで様々な「場所」という観点を使った解析を行うことができます。この機会に ArcGIS Insights による「場所」という観点を使った新しい解析に是非ご活用ください！
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