2021 年 9 月に予定されている ArcGIS Online のアップデート以降、ストーリー マップ (Classic) のサポート ライフサイクルが変更となります。
2019 年に ArcGIS StoryMaps をリリースして以降、従来のストーリー マップ (Classic) テンプレート (Esri StoryMaps テンプレート) から新しい ArcGIS StoryMaps への機能移行が進められ、現在では作成されるストーリーのおよそ 80% が新しい ArcGIS StoryMaps で作成されています。
本記事では、サポート ライフサイクルの変更に関する詳細と、ストーリー マップ (Classic) から新しい ArcGIS Story Maps への移行についてご案内します。
ストーリー マップ (Classic) のサポート ライフサイクルについて
2021 年 9 月に予定されている ArcGIS Online のアップデート以降、ストーリー マップ (Classic) テンプレートは既存バージョン サポートとなります。ストーリーへのアクセス、編集は引き続き行うことはできますが、新機能の追加や機能拡張は行われず、既存の不具合の修正も行われません。
また、2021 年 12 月に予定されている ArcGIS Online のアップデート以降は、ストーリー マップ (Classic) テンプレートは、構成可能なアプリ ギャラリーから削除されます (ストーリー マップ (Classic) テンプレートのアイテム ページからストーリーを作成することはできますが、非推奨となります)。
※ArcGIS Enterprise でストーリー マップ (Classic) テンプレートをご利用のユーザーのサポート タイムラインについては、別途お知らせします。
既存のストーリーは引き続き閲覧できますが、現在、ストーリー マップ (Classic) でストーリーを作成されている場合は、お早めに ArcGIS StoryMaps への移行をお勧めします。
新しい ArcGIS StoryMaps への切り替え
現在、ストーリー マップ (Classic) のほとんどのテンプレートは、ArcGIS StoryMaps の統一されたモダンなビルダーに組み込まれ、毎月約 2 回のペースで機能拡張が行われており、従来のテンプレートでは提供されていない便利な新機能をご利用いただくことができます。
ここでは、主なストーリー マップ (Classic) テンプレートの ArcGIS StoryMaps での移行先をご紹介します。
Story Map Tour
ArcGIS StoryMaps では「マップ ツアー」を使用して場所ベースのツアーを作席できます。また、作成した Web マップを独自のべースマップとして利用することもできます。
Story Map Cascade
ArcGIS StoryMaps の基本的なレイアウトは、Story Map Cascade と同様に、文章やマップ、メディアを組み合わせて、スクロールして読み進めていくものですが、ArcGIS StoryMaps では、「テキスト」ブロックと「サイドカー」ブロックを基本として組み合わせます。
サイドカーでは、レイアウトを [フローティング パネル] と [ドッキング パネル] の 2 種類から選べるようになりました。
また、「スライドショー」は、Story Map Cascade の没入型セクションに似ています。
Story Map Journal
片側には大きなメディア パネル、反対側にはテキストが配置された Story Map Journal は、ArcGIS StoryMaps では「サイドカー」で使用できます。
さらに、ArcGIS StoryMaps では、サイドカーの内部にボタンやハイパーリンクを設定して、読者に見せたい範囲やレイヤーを切り替える「マップ アクション」を設定できます。
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Story Map Swipe
ArcGIS StoryMaps では、スワイプは「スワイプ ブロック」としてストーリーの任意の位置に、もしくはサイドカーの内部に追加できます。さらに、Classic テンプレートでは Web マップ上のレイヤーのみをスワイプで表示することができましたが、ArcGIS StoryMaps ではマップに加え、任意の画像をアップロードしてスワイプ表示できます。
Story Map Series
ArcGIS StoryMaps では、複数のストーリーや、Web アプリをひとつにまとめ、連続して閲覧できる「コレクション」を作成することができます。
また、Story Maps Series テンプレートを、様々な Web アプリをタブで切り替えて表示する用途でご使用の場合は、ArcGIS Online の新しい構成可能なアプリである Instant Apps の「ポートフォリオ」テンプレートの使用もご検討ください。
Story Map Shortlist
ArcGIS StoryMaps では、「エクスプローラー マップ ツアー」を使用すると、マップ上の最大 100 の地点をグリッドまたはリストで表示し、読者はその中から興味のある地点をクリックして、テキストやメディアを見ることができます。
そのほかにも、ArcGIS StoryMaps では、Web マップを作成することなく、ストーリー マップ ビルダー上で簡易的なマップを作成できる「エクスプレス マップ」などの便利な機能があります。
ストーリー マップ (Classic) をご利用の方は、お早めに、より魅力的なストーリーテリングを実現できる ArcGIS StoryMaps への移行をご検討ください。
また、ストーリー マップ (Classic) からの移行に関するご質問などは、My Esri からお問い合わせください。
※本記事は米国 Esri 社ブログ記事「Classic story map transition timeline (August 2021)」およびストーリー マップ「Moving to ArcGIS StoryMaps」の内容を一部抜粋し、翻訳したものです。
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