【Esri Community Blog】
先日 ArcGIS Enterprise 11 がリリース (日本語での抜粋内容リンクはこちら) されました。
多くの機能拡張および新機能、そして今後予定されるベータ機能などが紹介されておりますが、一方で ArcGIS Enterprise 11.0 on Windows/Linux には、以下のような重要な技術的変更が含まれています。
本記事では、従来までの仕組みとしてあった ArcMap ランタイムが、メインストリームの ArcGIS Pro のランタイムに完全に変更された点や、ArcGIS Online でも通知されているアプリのステータス更新に関する情報を記載します。
Note: 本記事は下記の記事から内容を抜粋したものです。
- https://www.esri.com/arcgis-blog/products/arcgis-enterprise/administration/consider-arcgis-enterpris…
- https://www.esri.com/arcgis-blog/products/arcgis-enterprise/data-management/arcgis-2022-q2-release/
ArcMap ベースのランタイムの削除
Python 2.x の状況やデスクトップアプリケーションの変化に合わせて、ArcGIS Enterprise 11 のリリースでは、ArcMap ベースのランタイムが廃止されますので、今後の対応を踏まえて移行を検討してください。
ArcGIS Enterprise 11 へのアップグレードでは、互換性のある ArcMap ベースのサービスは ArcGIS Pro ベースのランタイムに移行されます。
互換性のあるサービスには、
- マップ サービス
- フィーチャサービス
- イメージサービス
- ジオデータ サービス
が含まれますが、もし自動的に移行できない ArcMap ベースのサービスがあった場合は、サービスは停止され、追加の作業が必要になります。下記のドキュメントを参考に利用しているデータソースを確認し、ArcGIS Pro を利用して再公開してください。
互換性がないサービスには、
- ArcGIS Pro で非推奨となっているデータ ソース(ラスターカタログなど)を使用するサービス
- ArcObjects での Server Object Extensions(SOE)および Server Object Interceptors(SOI)のサービス
- ジオコード サービス
- ジオプロセシング サービス
- ネットワーク解析サービス
- スケマティック サービス
互換性のないものやアップグレードできないサービスは、下記のドキュメントに記載される方法でマニュアルで再公開してください。
ドキュメント: Pro ベースのサービスへのマイグレーション
従来の ArcGIS アプリケーションの削除
ArcGIS Online でこれまで実施されてきたように、ArcGIS Enterprise 11 で従来まで提供されていた各種 Web アプリケーションが削除されます。
- Classic アプリケーション
- Classic Esri Story Map テンプレートコンテンツにリタイアバッジがコンテンツに表示されます。新しい ArcGIS StoryMaps への移行することを検討してください。
- ArcGIS Dashboards ClassicArcGIS Dashboards Classic のアプリケーションは、ArcGIS Dashboards にアップグレードできますが、アップグレード後 Classic に戻すことはできません。事前に機能を確認することを推奨しています。
- Map Viewer Classic のプレゼンテーション機能ArcGIS Instant App や利用可能なアプリケーションに移行を検討してください。
- 構成可能なアプリケーションコンテンツにリタイア バッジが表示されますが、一方で CheckDeprecatedConfigurableApps Python スクリプトが提供されており、スクリプトでサイト全体に対して容易に確認することができます。アプリを確認して、ArcGIS Instant Apps などのアプリケーションへの移行を検討してください。
昨今のトレンドや技術的バックグラウンドの変化に伴い、上記のような変更点が今後も予想されます。
上記の廃止される機能を利用できる最後のバージョンは、ArcGIS Enterprise 10.9.1 (Long term support) です。今後バージョンアップが予定されている場合は、上記の廃止される機能を考慮して、アップグレードの計画を行ってください。