ArcGIS 3D Analyst で TIN サーフェス データを使ってみよう！解析編


ヒント／テクニック ArcGIS Pro , ArcGIS 3D Analyst

以前のブログで TIN データを作成、編集できるツールをご紹介しました。今回は作成した TIN データを使用して解析してみましょう。3D Analyst ツールには、TIN を解析するツールセットが複数あります。今回は [トライアングル サーフェス] ツールセットと [面積と体積] ツールセットの中からいくつかのツールをご紹介します。

トライアングル サーフェス ツール

[トライアングル サーフェス] ツールセットには、TIN だけでなくテレインや LAS データセットを処理する一連のサーフェス解析ツールが含まれています。今回は、TIN を使用したサーフェス コンター解析、サーフェス傾斜角解析、サーフェス傾斜方向解析についてご紹介します。

テレイン、TIN、または LAS データセット サーフェスから派生するコンター ラインを作成します。平坦な地域と傾斜が大きいエリア、また尾根と谷などを同時に視覚化することができます。

斜面の傾斜角度を出力します。住宅建設や防災などの地形調査の一つとして利用できます。

※ [傾斜角の単位] は、「パーセント」または、「度」から選択することができます。

傾斜の向いている方向を出力します。日射の影響評価の指標の一つとして、また、地形解析などに利用できます。解析後のフィールドはコードで表示されます。コードにリンクした傾斜方向は、8 方位で設定されています。傾斜のない場所には、「-1」 が割り当てられます。

面積と体積 ツール

[面積と体積] ツールセットの中には、主にサーフェス間の変化を解析して 3D データの体積表現を生成するのに特化したツール群が含まれています。その中から [ポリゴン体積] ツールについてご紹介します。

高さデータを持ったポリゴン データがあれば、TIN データと重なりあうポリゴンの体積と表面積を算出します。ダムや湖の体積、地形の変化や堆積物の調査における堆積物の体積計算に利用できます。

以下の画像では、北海道の摩周湖周辺の TIN の上に体積を計算したい水位ポリゴン (紺色) を重ねることで、TIN と重なり合った湖の体積と表面積を計測しています。

おわりに

今回ご紹介したツールを使用することで、TIN データを使用したダムや湖、堆積物を考慮した地形の解析や断面図の作成などを行うことができます。これらのツールは、ジオデータベースで構築される TIN の拡張サーフェス モデルであるテレインにも利用できます。また、TIN データを解析するためのツールは、他にも以前のブログでご紹介した断面図の作成ツールなどがありますので、ぜひご活用ください。

関連リンク

類似の記事

フォローする