ArcGIS にはドローン画像からトゥルー オルソや 3D データを作成できるドローン マッピング製品として デスクトップで動作する ArcGIS Drone2Map とクラウドで動作する Site Scan for ArcGIS があります。本ブログでは、2025 年 1~8 月に行われた Site Scan for ArcGIS のアップデートから新機能をピックアップしてご紹介します。
読み取り専用ユーザーのデータエクスポート機能追加
従来のバージョンではアップロードされたドローン画像や生成されたトゥルーオルソ、点群などの成果物のデータをエクスポートするには、メンバーのロールを [フルアクセス] か [管理者] に設定する必要がありましたが、 [読み取り専用] のロールでもデータのエクスポートが可能となりました。これにより、データの共有がさらに容易になりました。

[読み取り専用] ユーザーが処理を行おうとしたときの画面 (左) エクスポート設定の画面 (右)
水域マスクの設定が可能
水域は波や光の反射などの影響により、画像をきれいに処理することが難しいことがあります。 水域マスクを適用することで、処理時に水域を補正できるようになりました。水域を示すポリゴンはミッション内で描画を行うか、計測ポリゴンを選択することで使用可能です。
水域マスクを使わずに処理した 3D メッシュ (左) と 水域マスクを使用して処理した 3D メッシュ (右)
ArcGIS Online への方向付き画像の公開
ArcGIS Connector v2.1 がリリースされ、ミッションにアップロードしたドローン画像をArcGIS Online 上に方向付き画像レイヤーとして共有できる機能がベータ版として実装されました。

方向付き画像レイヤーを利用することで、マップ上で画像の撮影位置や方向を視覚的に確認することができます。

画像の範囲 (左) と 実際の画像 (右)
そのほかにも、利用できる座標系の追加やフリート管理データをエクスポートする機能など、利便性の高いアップデートが行われています。アップデートの新着情報については Site Scan for ArcGIS Changelog をご確認ください。
関連リンク
- GIS基礎解説:ドローン
- GIS基礎解説:写真測量
- Site Scan for ArcGIS トライアル版