ArcGIS Field Maps 2026 年 3 月 アップデートの新機能

アイキャッチ画像 (ArcGIS Field Maps)

現地調査に特化した多機能現地調査アプリ ArcGIS Field Maps (以下「Field Maps」) が 2026 年 3 月 2 日 (日本時間 2026 年 3 月 3 日) にアップデートしました。今回のアップデートでは、オフラインの調査やフォームの作成を効率的に行える機能が実装されました。本記事では、新しく実装された Field Maps の新機能をご紹介いたします。

地理空間 PDF

地理空間 PDF とは、位置情報を参照できるように拡張された PDF です。今回のアップデートにより、Field Maps で地理空間 PDF をオフライン ベース マップまたはオフライン マップとして利用できるようになりました。

地理空間 PDF は、Map Viewer の印刷機能や ArcGIS Experience Builder印刷ウィジェットArcGIS ProPDF のエクスポートなどから作成できます。作成した PDF は ArcGIS Online に PDF アイテムとして追加し、Field Maps Designer から設定して現地調査員へ共有できます。さらに、端末に保存した PDF を、Field Maps から直接参照することもできます。

PDF アイテムの操作

ArcGIS Online へアイテムとして追加することで、Web マップやモバイル マップ パッケージと同じく、簡単に他のユーザーと共有できます。

追加方法

  1. ArcGIS Online の [コンテンツ] ページから [新しいアイテム] として地理空間 PDF を追加します。
  2. [これは地理空間 PDF です] を有効化し、保存します。

追加した PDF は ArcGIS Online のコンテンツに保存されます。Field Maps Designer 上では、PDF マップとして表示され、モバイル マップ パッケージと同様にタイトルやサマリー、共有リンク/二次元コードの共有設定が可能です。

地理空間 PDF を Field Maps で使用する場合、アイテム詳細ページの [設定] タブで [ArcGIS Field Maps で使用] を有効化する必要があります。この設定はアイテム追加時に、デフォルトで有効化されています。

オフライン ベースマップとして利用

地理空間 PDF をオフラインで利用できるようになり、ベースマップの選択肢が広がりました。たとえば、簡易なオフライン マップが必要な場合は取得が容易な地理空間 PDF を、より複雑なオフライン マップが必要な場合は、従来どおりタイル レイヤーを選択できます。利用には Field Maps Designer の [オフライン] タブ内の [ベースマップとタイル パッケージ] で指定する必要があります。

設定は以下の 2 パターンがあります。

[組織のベースマップ] の場合: 地理空間 PDF はオフライン エリアの作成時に自動的にダウンロードされます。

[デバイス上のアイテム] の場合: デバイスの「ファイル」内にある ArcGIS Field Maps の [basemap] フォルダーに、地理空間 PDF を事前にサイドロードする必要があります。

オフライン マップとして利用

地理空間 PDF を読み取り専用のオフライン マップとして利用できます。地理空間 PDF を用意するだけで、端末上で独自の PDF を参照しながら、個人用マークアップ計測などの機能を活用できます。

日付のみ/時刻のみフィールド

今回のアップデートでは、日付型のフィールド タイプである Date Only (日付のみ) と Time Only (時間のみ) のフィールド型を利用できるようになりました。

これにより、次回の点検日の日付だけを入力したり、作業開始時刻と終了時刻を分けて記録し、作業時間を割り出したりすることが容易になります。

Arcade アシスタント (ベータ版)

Field Maps Designer では、ArcGIS Arcade アシスタント (ベータ版) が利用可能になりました。これにより、フォームの複雑な条件付き構成やタスクに関する Arcade 式を、自然言語による指示から生成できるようになりました。ArcGIS Arcade アシスタントの詳細はこちらをご参照ください。


Arcade アシスタント (ベータ版) を利用するには、ArcGIS Online 組織サイトで
AI アシスタント機能が有効化されていること
ベータ版のアプリと機能へのアクセスが許可されていること
AI アシスタントを利用可能な権限を持つユーザーであること
が必要です。

例えば、現地調査員が調査完了後、次回の調査期日を 3 か月後に設定する必要がある場合、Arcade アシスタントへ以下のようなプロンプトを入力すれば、最適な計算式を生成してくれます。

「現在の日付を取得し、3 か月後の最も近い営業日の日付を返します。土曜日と日曜日は考慮しません。」

まとめ

本アップデートでは、誰でも簡単に扱える 地理空間 PDF への対応によってオフラインの利用がより便利になったり、Arcade アシスタントによる高度なフォームの作成を実現できたりなど現地調査を支える便利なツールが提供されました。新しくなった Field Maps をぜひお試しください。

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