2010年 米国ESRIユーザ会 Q&A 集 ~その2~

今回は7月20日の記事に引き続き、米国ESRIユーザ会 Q&A 集をお届けします。

【ArcGIS】
Q4. 「レイヤ パッケージ」とは何ですか?それをどのように共有することができるのですか?

A4. レイヤ パッケージとは、ArcGIS データセットの新しい共有手段です。ArcGIS Desktop 内のマップ レイヤを、そのデータと共に圧縮してパッケージ化することで、他のユーザとのデータ共有(電子メールでの送受信、ファイル サーバでの共有、ArcGIS Online での共有など)がより容易になります。

Q5. 「マップ パッケージ」とは何ですか?それをどのように共有することができるのですか?

A5. マップ パッケージとは、ArcGIS 9.3.1 から利用可能になったレイヤ パッケージの拡張版です。これはデータやモデルと共にマップを共有するためのものです。ArcGIS のマップ ドキュメントとデータを圧縮ファイルとしてパッケージ化することで、データ共有がより容易になります(電子メールでの送受信や ArcGIS Online の利用)。ArcGIS ユーザであれば、ArcGIS Online のオンライン ワークスペースを用いてデータセット、マップ、マップ サービスを他のユーザと共有でき、他ユーザが公開しているデータやマップは ArcGIS.com で検索することができます。また、ArcGIS Online 上に独自のユーザ グループを作成し、限定されたユーザ間のみでの共有もおこなえます。


Q6. Python モジュール「arcpy.mapping」とは何ですか?

A6. ArcGIS 10 では、マップ ドキュメントやレイヤの処理をバッチ化するためのマッピング機能である、「arcpy」と呼ばれるジオプロセシング用 Python サイト パッケージを提供します。arcpy.mappingで何ができるのかを理解しやすくするために、いくつかの利用例(シナリオ)をご紹介します。

・指定したデータ ソースを参照するレイヤを持つマップをリストアップする。
・複数のマップ ドキュメントに含まれる全てのレイヤのデータソース参照を更新/修復する。
・一連のマップ ドキュメントのコンテンツ(レイヤ、データ ソース、シンボル設定など)に関するレポートを作成する。
・旧バージョンの ArcGIS ユーザへ提供するために、複数バージョンのマップドキュメントの保存をおこなう。
・マップ ドキュメントのコンテンツを解析し、その結果に基づいてメタデータ(キーワード、サマリ)の更新をおこなう。
 マップ ドキュメントのメタデータは、ArcGIS の検索ユーティリティで利用できます。
・マップのエクスポート コマンドを使用して、バッチ的に GIS データを作成する。
・複数マップに共通して存在するレイヤのシンボルや各種設定を変更する。
・様々な様式のマップ ブック(表紙付きの主題図ブック、複数ページから成るマップ ブック、レポートや連絡先リストが付録についたマップ ブックなど)を作成する。
・複数のマップやマップ ブックを、単一の PDF へ出力する。

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