東京スカイツリーと花火を一緒に見よう!

以前「東京スカイツリーはどこまで見える?」でスカイツリーがどこまで見えるかを解析しました。そこで今回は、東京スカイツリーと夏の風物詩でもある花火(隅田川花火大会)を一緒に見ることができる場所を ArcGIS Spatial Analyst エクステンションを使用して解析しました。

結果は下図のようになりました。
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「東京スカイツリーはどこまで見える?」では東京スカイツリーと地形データを用いて ArcGIS Spatial Analyst エクステンションの [観測ポイント] ツールで解析を行いました。今回は町の中で打ち上げられる花火を一緒に見るため、周辺の建物の高さも大きく影響します。そのため今回も同じツールを使用していますが、建物の高さを考慮した地形データを作成してから [観測ポイント] ツールを使用して解析を行いました。解析で使用した花火の高さは、打ち上げの多い 4 号玉の最高到達点(160m)としています。

建物を考慮した地形データの作成方法は以下の通りです。

使用したデータ
・ラスタ データ
概要:基盤地図情報の数値標高モデル(DEM)5m メッシュ。
・地上のポリゴンデータ
概要: ArcGIS データコレクションの詳細地図に含まれる目標物・一般家枠と陸地を結合させたポリゴンデータ。目標物・一般家枠のデータの属性値には高さ [HEIGHT] フィールドが含まれています。高さは 10cm 単位となっているため、m 単位に換算しておく必要があります。新たにフィールドを作成し、属性値として [HEIGHT] フィールドから 10 で割った値を算出しておきます。
※上記のデータの空間参照は WGS 1984 Web Mercator Auxiliary Sphere に投影変換しています。

1. ArcMap に地上のポリゴンデータを追加します。
2. ArcToolbox から [変換ツール] → [ラスタへ変換] → [ポリゴン → ラスタ (Polygon To Raster) ] を選択します。
3. [ポリゴン → ラスタ] のダイアログは以下のように設定します。 [値フィールド] には、出力ラスタに値を割り当てるために使用する高さのフィールドを選択します。セル サイズは合成するラスタ データのセル サイズと同じ値にします。
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■新しく地上のラスタ データが作成されたら地形データと合成させます。

4. ArcMap に DEM を追加します。
5. ArcToolbox から [Spatial Analyst ツール] → [算術演算] → [Plus] を選択します。
6. [入力ラスタ、または定数値 1] に手順 3 で作成したラスタ データを選択し、[入力ラスタ、または定数値 2] に DEM を選択します。
これで建物の高さを考慮した地形データができました。
この地形データと東京スカイツリーと花火のポイントデータを使用することによって建物の高さを考慮した解析を行うことができます。手順は、「東京スカイツリーはどこまで見える?」をご参考ください。
解析結果は以下のようになりました。
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東京スカイツリーだけの解析結果とは異なり、複数の色分けがされています。属性テーブルを見ると、観測ポイント( OBSn )から見えるセルに 1 が与えられ、見えないセルは 0 となっています。今回の解析では、東京スカイツリーと花火が一緒に見られる場所のみを抽出したいため、解析結果から [再分類] ツールで東京スカイツリーと花火 1 ヶ所が見られる場所 と 東京スカイツリーと花火 2 ヶ所が見られる場所、その他に分類しました。シンボルでは最初の2つのみを表示しています。
そして完成した結果が下図となります。
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ArcMap で作成したこのマップを ArcGIS Online で公開しています。
下記の URL をクリックしてアクセスしてみてください。
http://www.arcgis.com/home/webmap/viewer.html?webmap=e4bc9f47ae1d44e682819e0284c0d156 
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[マップの凡例を表示] ボタン Photo をクリックすると東京スカイツリーと花火のシンボル、観測エリアの凡例を確認することができます。

今月は隅田川の花火大会が開催されますが、皆さんは見に行く予定はありますか?そして隅田川の花火と東京スカイツリーを一緒に見たいと思ったら、このマップでどちらも見ることができる場所を探してみてはいかがでしょうか。東京スカイツリーと花火がどのぐらいの大きさで見えるかは考慮していませんが、穴場スポットが見つかるかもしれません。
※ 建物の高さを考慮していますので、建物から見えるという結果が出ている場所もありますが、商業施設や公共施設以外のマンションやビルでの観覧を推奨しているわけではありません。

■関連リンク
・Spatial Analyst 解析(トレーニング コース): http://www.esrij.com/training/courses/desktop/et11/
・ArcGIS Online: http://www.arcgis.com/home/
・観測ポイントツール (ArcGIS ヘルプ):http://resources.arcgis.com/ja/help/main/10.1/index.html#//009z000000v1000000
・Plus ツール(ArcGIS ヘルプ): http://resources.arcgis.com/ja/help/main/10.1/index.html#//009z00000096000000
・再分類ツール(ArcGIS ヘルプ):http://resources.arcgis.com/ja/help/main/10.1/index.html#//009z000000sr000000