ArcGIS 10.1 for Server では、ArcGIS Server 10 で使用していたマップ キャッシュを移行し、利用することができます。そのため、データによっては数日かかるキャッシュ作成作業を行わずに移行することで、大幅な作業時間の短縮を図れます。また、グローブ キャッシュにも適用できます。ただし、マルチレイヤ キャッシュに関しては 10.1 ではサポートされてないので注意してください。
1. 10.1 の ArcGIS Server サイトで、10.0 のキャッシュが格納されたフォルダを参照するキャッシュ ディレクトリを作成します。あるいは、10.0 のキャッシュを既存のキャッシュ ディレクトリに移動することもできます。
2. ArcMap で [ファイル] → [共有] → [サービス]のウィザードを使用して、既存のキャッシュを作成したサービスと同じ名前でサービスを公開します。
3. [サービス エディタ] ダイアログ ボックスの左側メニューの [キャッシュ] → [高度な設定] を選択し、[キャッシュ ディレクトリ]プロパティを変更して、手順 1 で登録し移行されたキャッシュ ディレクトリを参照するようにします。
4. [サービス エディタ] ダイアログ ボックスの左側メニューの [キャッシュ]を選択し、既存のタイルの縮尺をすべて含むように最小キャッシュ縮尺および最大キャッシュ縮尺のスライダを変更します。
5. [サービス エディタ] の [公開]をクリックしてサービスを公開します。
6. 「http://localhost:6080/arcgis/rest/services/<サービス名>/」で確認を行います。本記事の例では「http://localhost:6080/arcgis/rest/services/japanWM」となります。
(まとめ)
ArcGIS Server 10 で作成したマップ キャッシュを ArcGIS 10.1 for Server へ移行することはコピーアンドペーストやデータ参照の設定などで簡単に行えます。再度キャッシュを作成する必要がないので作業時間もキャッシュ作成時間に比べると大幅に短縮できます。
■関連リンク
ESRIジャパン Web サイト
・ArcGIS for Server
ArcGIS Resources
・ArcGIS ヘルプ 10.1「ArcGIS 10.1 for Server への移行」
ArcGIS ブログ
・ArcGIS 10.1 for Server の新機能紹介 –マップキャッシュ-