ArcGIS API for JavaScript の最新バージョン 3.8 をリリースしました。今回のバージョンアップでは、多くの機能拡張が行われています。
前のバージョン(3.7)で追加された DotDensity や Symbol Scaling といった新しいレンダラ タイプ(詳細はこちら)が凡例ウィジェットや印刷に対応するほか、テキスト シンボルのテキスト編集が可能になったり、計測用の Measurement ウィジェットの距離単位に「海里」が追加されたりと、期待されていたいくつかの機能が追加されています。以下では、本バージョンにおける新機能、機能拡張の一部をご紹介します。
新しいレンダラが凡例ウィジェットと印刷に対応
前のバージョン(3.7)にて追加されたドットの数で属性値を表現する DotDensity レンダラ(esri/renderer/DotDensityRenderer)と属性値に応じて比例的にシンボルの表示サイズを設定できる proportionalSymbol プロパティ(esri/renderer)によって表現されるレンダラが凡例ウィジェットと ArcGIS for Server による印刷に対応しました。
※前バージョンではベータ版としてのリリースだった Dot Density レンダラは本バージョンより正式リリースとなります。また、前バージョン(ベータ版)に比べてドットのグラフィック表示が精細になりました
esri/geometry/Circle モジュールの追加
中心座標と半径を設定するだけで容易に円形のフィーチャを作成できる Circle クラス(esri/geometry/Circle)が追加されました。測地線での描画も geodesic オプションを true に設定するだけで可能となっています。
その他の機能拡張/仕様変更
・ポップアップ ウィジェット(esri/dijit/Popup):属性情報を表示するポップアップの吹き出し口がコンパクトになりました。
visibleWhenEmpty プロパティが追加されたことにより、ポップアップに表示する情報が取得できなかった場合に「利用できる情報がありません…」と表示されていたポップアップを自動的に閉じる設定が可能となりました。hideDelay プロパティにより閉じるまでの時間も設定することができます。
・計測ウィジェット(esri/dijit/Measurement):計測ウィジェットによる距離計測の単位に「海里」が追加されました。
・TextSymbol クラス(esri/symbols/TextSymbol):テキストをシンボルとして設定できる TextSymbol でシンボル表示されるグラフィックが Edit ツール(esri/toolbars/edit)によるサイズ変更と回転に対応しました。クリックすると、グラフィックの移動、回転、サイズ変更が可能なほか、ダブルクリックによってシンボルに設定されているテキストを編集することができるようになっています。
その他の更新情報や新機能については、ArcGIS for Developers の ArcGIS API for JavaScript 新機能(英語ページ)をご参照ください。
■関連リンク
ESRIジャパン Web サイト:
・ArcGIS API for JavaScript:http://www.esrij.com/products/arcgis/developer/arcgis-web-mapping/arcgis-api-for-javascript/
Esri 社(米国)Web サイト:
・ArcGIS API for JavaScript:https://developers.arcgis.com/en/javascript/