基盤地図情報データの変換と活用のコツ!- 数値標高モデル(5m)の活用

[基盤地図情報 (GML) のインポート] ツール

更新記事はこちら → ArcGIS Pro での基盤地図情報データの変換と活用のコツ!- 数値標高モデル (5m) の活用(2020 年 9 月 8 日)

ArcGIS for Desktop では、国土地理院が提供する基盤地図情報の変換ツールとして [基盤地図情報 (GML) のインポート] ツールをご用意しています。このツールを利用するには「国内対応パック」をインストールする必要があります。

[基盤地図情報 (GML) のインポート] ツールでは以下のデータを変換することができます。
・ 基本項目(測量の基準点、海岸線、行政区画の境界線及び代表点、道路縁、軌道の中心線、標高点、水涯線、建築物の外周線、市町村の町もしくは字の境界線及び代表点、街区の境界線及び代表点)
・ 数値標高モデル(5m、10m)

今回は、数値標高モデル(5m)の活用についてご紹介します。

データの変換
基盤地図情報ダウンロードサービスからダウンロードしたデータは、圧縮ファイル(Zip形式)となっていますが、[基盤地図情報 (GML) のインポート] ツールでは、圧縮ファイルのまま変換することができ、複数ファイルの指定や、結合して出力することもできます。

[基盤地図情報 (GML) のインポート] ツール

標高の穴埋め
変換したデータをマップに追加すると、数値標高モデル(5m)の場合、水域の部分が Nodata(白抜き)となっています。

標高の穴埋め

このままサーフェス解析を行うことも可能ですが、ラスター関数として ArcGIS 10.3 から追加された 「標高穴埋め関数」を利用すると便利です。

1. [ウィンドウ] メニュー → [画像解析] をクリックします。
2. レイヤー リストで 標高データを選択し、[関数の追加] ボタンをクリックします。

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3. [関数テンプレート エディター] ウィンドウでアイデンティティ関数を右クリックし、[関数の挿入] → [標高穴埋め関数] をクリックします。

標高穴埋め関数

4. Nodata の部分すべてを穴埋めしたい場合は、[最大間隔幅] パラメーターにおいてデフォルト値の 0 のまま [OK] をクリックします。

標高穴埋め関数の設定

5. 関数チェーンに標高穴埋め関数が追加されたのを確認し、[OK] をクリックします。

標高穴埋め関数の設定

Func_○○という名前で Nodata 部分が穴埋めされたレイヤーがマップに追加されます。標高穴埋め関数についての詳細は「標高穴埋め関数」をご参照ください。

標高穴埋め関数の結果

ここまでの手順(処理)で作成されたデータは、メモリ上での一時ファイルです。データとして作成したい場合は、データのエクスポートを行います。エクスポートは、レイヤー リストでエクスポートしたいデータを選択し、[処理] パネルのエクスポートから行うことができます。

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関連リンク
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