ArcGIS Pro で利用可能な、複数の便利なツールが含まれているツールボックス「EJPyConv ツール」をオープンソースとして ESRIジャパンの GitHub で公開しました!今回公開したものは、ジオメトリを操作する 10 個のジオプロセシング ツールが入っており、ArcMap で提供していたジオメトリ変換ツールに相当します。
EJPyConv ツールとは?
EJPyConv ツールは、ArcGIS Pro 用の便利なツールが含まれている「サンプル ジオプロセシング ツールボックス」です。ArcGIS Pro へツールボックスとして追加することで、ジオプロセシング ツールとして利用することが可能です。各種ジオプロセシング ツールは ArcPy を使って書かれたスクリプト ツールで、今回公開したバージョンでは 10 個のジオプロセシング ツールが含まれています。
図 – EJPyConv ツールの機能イメージ
ツールボックスの内容
今回公開したツールボックスには、ジオプロセシング ツールとしてジオメトリを操作する以下の 10 個のジオプロセシング ツールが含まれています (2018/12/14 現在)。ArcGIS Pro への設定方法は GitHub 上のドキュメントをご参照ください。
【ジオメトリ操作 – ツールセット】
・ポイントをポリゴンへ変換 (PtToPoly)
・ポリゴンの重心点をポイントへ変換 (PolyCenterToPt)
・ポリゴンの頂点をポイントへ変換 (PolyVertexToPt)
・ポリゴンをラインへ変換 (PolyToLine)
・ラインの始終点をポイントへ変換 (LineStartingAndEndingPtToPt)
・ラインの共有点をポイントへ変換 (LineJunctionPtToPt)
・ラインの中間点をポイントへ変換 (LineMidPtToPt)
・ラインの頂点をポイントへ変換 (LineVertexToPt)
・凸包の作成 (CreateConvexhull)
・内向きバッファーの作成 (CreateInsideBuffer)
EJPyConv ツールの使用イメージ
ArcGIS Pro に EJPyConv ツールを追加すると、普段お使いのツールボックスから処理を呼び出すのと同様に使用することができます。
「ポイントをポリゴンへ変換」ツールを使用している例
また、ArcPy では ImportToolbox を使ってコードからツールを呼び出すことができますが、EJPyConv ツールも同様に呼び出すことが可能です。
以下のコードは「ポイントからポリゴン変換」ツールをコードから使用している例です。
import arcpy # カスタム ツールボックスのインポート arcpy.ImportToolbox("C:\tools\EJPyConv.tbx") # ジオプロセシング ツールボックスの呼び出し arcpy.PtToPoly_ejpyconv("Point","PtToPoly")
各ツールのヘルプ (各ツールを右クリック → メタデータの表示) 内にツールを呼び出すサンプル コードも記載しておりますのでご覧ください。
こんな方に!
ArcPy を利用してArcGIS Pro のジオプロセシング ツールを拡張すると、ArcGIS Desktop の Standard、Advanced のライセンス レベルでしか使えなかった機能と同等の機能を作成することも可能です。ジオプロセシング ツールの ArcPy のコードも公開しておりますので、一歩進んだ ArcGIS Pro の活用のために、お役立ていただければと思います。
免責事項
- 本ツールボックスに含まれるジオプロセシング ツールはサンプルとして提供しているものであり、Esri 製品の計画をサポートするための保証、サービスレベルアグリーメント (SLA)、製品ライフサイクルを提供しておりません。
- ツールボックスに含まれるジオプロセシング ツールによって生じた損害等の一切の責任を負いかねますのでご了承ください。
- 弊社で提供している Esri 製品サポートサービスでは、本ツールに関しての Q&A サポートの受付を行っておりませんので、予めご了承の上、ご利用ください。
詳細は「ESRIジャパン GitHub アカウントにおけるオープンソースへの貢献について」をご参照ください。