ArcGIS for Desktop の国内対応パックをインストールすると、「公共測量(DM)標準図式」スタイルがインストールされます。これは国土交通省が定める作業規定の準則に基づいて定義されたシンボル群です。
通常、[DM → ジオデータベース] ツールでインポートした際に、自動的にレイヤーにシンボルが適用されますが、今回は、独自のシェープファイルやジオデータベース フィーチャクラスにこの「公共測量(DM)標準図式」スタイルのシンボル(以下 DM シンボル)を自動で割り当てる方法をご紹介します。
ステップ1. シンボル スタイルを追加
まず ArcMap で使用するスタイルとして「公共測量(DM)標準図式」を追加します。ArcMap に適用したいベクター データを追加し、[コンテンツ] ウィンドウのシンボルをクリックします。
[シンボル選択] ダイアログで、[参照スタイル] をクリックし、「公共測量(DM)標準図式」を選択します。※新規マップでもこのスタイルをデフォルトにしたい場合は、[デフォルト リストに設定] のボタンをクリックします。
ステップ2:シンボルの名前を確認
[シンボル選択] ダイアログでベクター データに適用したいシンボルの名前を確認します。
※ここでは、ライン データに「一条河川」のシンボルを適用する例でご紹介します。
[シンボル選択] ダイアログを一度閉じます。
ステップ3:シンボルと同じ名前でベクター データを保存
[コンテンツ] ウィンドウのレイヤーを右クリックし、[データ] → [データのエクスポート] から別データとして保存します。このときに、シェープファイルまたはジオデータベース フィーチャクラスの名前をシンボルと同じ名前で保存します。
変換が終了すると「マップにレイヤーとしてエクスポート データを追加しますか?」とメッセージが表示されるので「はい」をクリックしてマップに追加します。 すると、自動的にシンボルが適用されマップに追加されます。
[参照スタイル] に「公共測量(DM)標準図式」を選択している限り、常にこの名前のベクター データにはマップ追加時の初期シンボルに DM シンボルが使用されます(参照スタイルで「公共測量(DM)標準図式」のチェックボックスをオフにするとデフォルト シンボルが適用されるようになります)。
ただし、もしチェックボックスをオンにしている複数の参照スタイルに同じシンボル名が存在する場合は、必ずしも DM シンボルが適用されるとは限りません(例:「学校」などのシンボル)。その際は「公共測量(DM)標準図式」以外のチェックボックスをオフにしてください。
次回は、DM シンボルの色やサイズなどを調整した独自のシンボルを自動的に適用する方法をご紹介します。
■関連リンク
・ArcGIS 10.3.1 for Desktop 対応の国内データ変換ツールについて
・DM(ディジタルマッピング)データの変換と利用のコツ!