ArcGIS Pro ではポイント データがあれば、標準機能で 3D の樹木モデルをシンボルとして利用できます。樹木のタイプには「主題的な樹木」および「写実的な樹木」の 2 種類があります。ArcGIS Pro のインターフェイスからは代表的なシンボルをそれぞれ数種類ずつ選択することができますが、実は ArcGIS Pro で利用できる樹木モデルの数は 60 種類以上あります。
ArcGIS Pro ヘルプ のページでは、ArcGIS Pro でサポートしているすべての樹種のリストが公開されています。そのリストを元に ArcGIS Pro で使用できる 3D 樹木モデルをまとめたリストを無償の 3D ビューアーである CityEngine Web ビューアーで公開しました。以下の画像をクリックすると 3D 樹木モデルの Web シーンを実際にご覧いただけます。
※ CityEngine Web ビューアーの動作環境については CityEngine Web ビューアーについて をご参照ください。
では、この Web シーンを利用して、ArcGIS Pro でどのように 60 種類ある樹木モデルをポイント データに適用できるか、簡単な手順を追ってご紹介します。より詳しい手順は以下のビデオをご覧ください。
【用意するもの】
・ポイント データ
【手順】
1. ArcGIS Pro でローカル、またはグローバルのシーンを開きます。
2. シーンにポイントのデータを追加します。
3. 属性テーブルを開き、[新しいフィールドを追加] ボタンをクリックします。
4. 新しいフィールドに「属」と名前をつけ、データ タイプを [Text] 形式で保存します。
5. 必要であれば、「樹高」や「樹冠」などのフィールドも作成します。
6. 「ArcGIS Pro で使用できる 3D 樹木モデル」の CityEngine Web シーンを開きます(ブラウザーが立ち上がります)。
7. 使用したい樹木モデルを選択します。右側のパネルに樹木モデルの属性情報が表示されるので、その中にある属の項目の属名(英語)を選択し、コピーします。
8. ArcGIS Pro に戻り、追加した [属] フィールドにコピーした名前をペーストします。編集を保存します。複数のフィールドに同じ樹種のモデルを割り当てたい場合は、フィールド演算をご利用ください。
名前は、ArcGIS Pro でサポートされている樹種のタイプのヘルプページに記載されている「属」の名前リストからコピー & ペーストして利用することもできます。
9. [マップ] タブ → [プリセットの追加] を開きます。「写実的な樹木」、または「主題的な樹木」を選択します。
10. [データの追加] ダイアログが表示されますので、樹木用のポイント データを選択します。樹木モデルが適用されたレイヤーが作成されます。
11. [シンボル] ウィンドウを開き、[タイプ] リストから [属] フィールドを選択します。高さ、樹冠の幅などのフィールドがある場合は、それぞれフィールドを選択します。
主題的な樹木を選択した場合
写実的な樹木を選択した場合
いかがでしたか? ArcGIS Pro ではこのようにポイントのデータからさまざまな樹木の 3D モデルをシンボルとして利用することができます。以前のブログでご紹介したプロシージャル シンボルを使用した建物の景観表現と併用すると、よりリアルな景観表現を行うことができます。ぜひご活用ください。
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