ArcGIS for Desktop に付属する ArcGIS Pro の「タスク」をご存知ですか?
タスクでは、アプリケーション操作や作業手順をフロー化したファイルを作成することができ、作成したファイルを共有することで、誰でも簡単に高度な作業を再現することができます。
■こんな場合にご活用いただけます。
・GIS 初心者が GIS 業務を担うことになった
前任者から教わった手順を書き留めたが、処理が複雑で、実際に作業しているとわからなくなってしまった
・長年の GIS 担当者が別の部署に異動することになった
業務フローが文書化されていない、または担当者のみが作業方法を知っており、組織に情報が蓄積されていない
■タスクとは
タスク機能は ArcGIS Pro の標準機能であり、ワークフローや操作を一連のステップとして設定したタスク ファイルを作成することができます。タスクはマップと連動した対話的な操作手順書のようなもので、作成したタスク ファイルを電子メールなどで配布することもできます。
知識が豊富な GIS 担当者がタスク ファイルを作成し共有することで、GIS 知識のない人でも同じ手順で同じ操作を実行することが可能になります。
■Python や ModelBuilder との違い
ArcGIS for Desktop ユーザーの方はワークフローを一連の流れとして設定する、と聞くと、「Python」や「ModelBuilder」といった機能を思い浮かべるかもしれません。
Python では、プログラムを書くことによってジオプロセシング ツールやマップ操作を実行することができます。さまざまな処理を実行できる反面、プログラミングに不慣れな方にとっては、少し敷居が高いかもしれません。
ModelBuilder は下の真ん中の画像にあるように、いくつかのジオプロセシング ツールをつなげて、自動的に実行することができます。ドラッグ & ドロップで簡単に視覚的に作成することができる反面、ジオプロセシング ツール以外のコマンドなどは含めることができません。
タスク機能では、ジオプロセシング ツールだけでなく、UI ボタンのコマンドや操作対象のマップの切り替えなども含めることができます。また、アプリケーションの UI に沿ってジオプロセシング ツールやコマンドを設定したり、実際にアプリケーション上で操作を実行してステップを記録するなど、簡単に作成することができます。
タスク機能については、以前の記事「ArcGIS Pro の便利な機能 –タスク編-」や「ArcGIS Pro 操作説明ムービー 【タスク ファイルの作成】」でもご紹介しております。
ぜひ、日々の GIS 業務に ArcGIS Pro のタスクをご活用ください!
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