3 月 14 日 (木) 立命館大学 (京都市) にて「GIS Day in 関西 2019」が開催されました。
今年は「歴史 GIS の教育への活用」というテーマのもと午前中に講演、午後に講習会が行われました。
講演の部では昔の絵図や写真から空間的な位置関係を推定する研究等について 4 名の専門家よりご講演いただきました。昔の絵図に描かれた風景から当時の人がどのような空間的視点を持っていたのかについて推し量ることができ、空間的な解析を行う GIS にも通じる思考だと感じました。
講習会の部では「A: ArcGIS Online」「B: ArcMap」「C: 日本版Map Warper・WorldMap」の 3 コースが開催され、A コースと B コースを ESRIジャパンが担当しました。
A コースでは、ArcGIS Online を使って、歴史上の人物の生涯をストーリー マップで地図に可視化したり、スマートフォンを使って、Survey123 for ArcGIS のアプリケーションを利用し受講者とキャンパス内を散策してデータを集めたりしました。データがクラウド上にある利点を実感いただけたようで、ぜひ学校や職場でも同じ内容をやってみたいとのお声も複数いただき、やってよかったと思いました。
B コースでは ArcMap にオープンデータを追加して、文化財のハザードマップを作成しました。実施後のアンケートでも「色々やってみようと思える内容だった」というお声を頂きましたが、GIS のオープンデータはどんどん充実してきており、オープンデータだけでも様々な地図を作れますので、皆さまもぜひご自身のお住まいの地域等を対象に地図を作ってみてください。
2022 年度からの高校地理必修化で GIS の内容がより多く地理科目に含まれるようになりますが、この科目を歴史が専門の教員が担当するケースも多いため、今後もこういったイベントを通じて、歴史が専門の方にも GIS の魅力や使い方をお伝えしていきたいと思います。
■関連リンク
・「GIS Day in 関西 2019」開催概要
・ArcGIS Online 製品ページ