読者の皆様のご要望にお答えします!! ブログ担当者おすすめの「ArcGIS 活用事例」

平素より ArcGISブログをお読みいただき誠にありがとうございます。

この度は、皆様のニーズに合った記事を作成すべく ESRIジャパン ブログ Twitter にてアンケートを実施しました!

アンケートにご協力いただいた皆様ありがとうございました。

気になるアンケート結果がこちらです!!

ということで、今回はアンケート結果から最もご要望の多かった

「ブログ担当者おすすめの ArcGIS 活用事例」をご紹介します!

事例選定基準

弊社コーポレートサイトでは ArcGIS の活用事例をご紹介しています。

それらの事例から、以下の選定基準で 4 つの事例をピックアップしました!

・2015 年以降の記事のうち閲覧数 TOP20 にランクインした記事

・4 つのカテゴリー (民間 / 教育・研究機関 / 行政・自治体 / 海外) 毎に 1 事例

第 13 位 民間事例 (2017 年 3 月 27 日掲載)

平成 28 年熊本地震における GIS とドローンの災害廃棄物処理業務への活用

使用製品: Drone2Map , 3D Analyst , ArcGIS Desktop

【概要】:

平成 28 年熊本地震において熊本市は甚大な被害を受けました。地震からの復旧・復興において、まず初めに実施されるのは、地震に伴って発生した大量の震災廃棄物の処理業務です。また、熊本県全体の昨年のゴミ排出量の約 3.5 倍に相当する 195 万トンを 2 年以内に処理しなければなりませんでした。

【ここがすごい!】:
近年、全国各地で甚大な被害を及ぼす自然災害が多発しており、現在も先日の台風 19 号被害による災害廃棄物の撤去対応が必死になっています。その中で求められるのは「スピード」と「正確な処分出来高の把握」です。
本事例は、ドローンによる空撮と Drone2Map for ArcGIS による写真測量、そして ArcGIS 3D Analyst を使用することで廃棄物の処分出来高を把握し、迅速に成果図の作成までを可能にした事例です。同事例のワークフローを参考に、一刻も早く被災地の復興を支援できればと思います。

[写真 1 ] ドローンとArcGIS 製品を用いた業務フロー

第 4 位 教育・研究機関事例 (2018 年 1 月 9 日掲載)

 「宇宙からの災害監視「だいち防災 WEB ポータル」

使用製品: ArcGIS Online , ArcGIS Desktop , ArcGIS Enterprise , ArcGIS プラットフォーム

【概要】:
JAXA は災害時に多量に取得される衛星画像データを迅速且つわかりやすい情報で防災ユーザ (政府・防災機関・協定自治体) に提供するため、防災ユーザーが運用する防災情報システムに衛星画像プロダクトを提供し、他の防災・災害情報と組み合わせて使用することで衛星画像をより有効に活用できるための取組を推進しています。

【ここがすごい!】:
本事例の注目ポイントは何といっても、ArcGIS プラットフォームを活用して、他組織とのオンライン連携を実現していることです。

今後も国内外の組織と連携して、情報共有ツールの高度化(解析結果の情報共有)等、防災ユーザの災害対応に資する衛星情報提供の実証プラットフォームとして引き続き改良していく予定とのことなので更なる発展が大変期待できます。

 

[写真 2 ] だいち防災 WEB ポータルの構成図

第 6 位 行政・自治体事例 (2016 年 6 月 21 日掲載)

「ArcGIS Online で犯罪・交通事故発生情報公開システム「安心・安全マップ」の運用を開始」

使用製品: ArcGIS Geo Suite 道路網 , ArcGIS Tracking Analyst , ArcGIS Geo Suite 詳細地図 , ArcGIS Network Analyst , データコンテンツ スターターパック , ArcGIS Online , ArcGIS Desktop , ArcGIS Spatial Analyst

【概要】:
愛知県内の平成 27 年の侵入盗と自動車盗の被害件数は全国ワースト 1 位となっており、地域住民に向けた安全対策のための情報発信が求められていました。
そこで、ArcGIS Online を利用した地域住民向けの犯罪・交通事故発生情報公開システム「安心・安全マップ」を本部のホームページ上に公開するようになりました。

【ここがすごい!】:
本事例でおすすめできる点は 2 点あります。
1 点目はエクステンションを複数利用した高度な解析結果の共有が、県民の安全と被害の防止につながっていることです。例えば、ArcGIS Tracking Analyst を使用することで、時系列データの可視化と分析が行えます。また、Network Analyst は経路解析・到達エリア分析、Spatial Analyst は密度解析による犯罪パターン解析と、様々な解析結果を可視化し、アプリケーションを使用して公開しています。
2 点目は、ArcGIS 製品で完結したシステム構築と自組織システムの円滑な連携により庁内データのスピーディーな利用と更新作業が可能になっている点が大変参考になる事例です。

特別枠 海外事例 (2019 年 1 月 8 日掲載)

「タイ洞窟遭難事故 少年たちの救出に向けた 最善策の立案に GIS が貢献

使用製品: ArcGIS Desktop , 3D Analyst , Spatial Analyst

【概要】:
2018 年 6 月下旬に発生したタイのタムルアン洞窟内部で発生した遭難事故で、タイ政府と Esri Thailand 社をはじめとする GIS チームは地図を使って、収集したデータを可視化・分析し、捜索・救助計画をサポートしました。

【ここがすごい!】:
本事例は海外の事例になりますが、水が流入した地下空間の 3D 表現による可視化と、洞窟内部の水位、酸素濃度のデータが収集され、さらに気象データを監視し雨量を予測をすることで、救出活動計画立案に寄与した事例です。まさに ArcGIS の強みである高度で多彩な空間解析による洞窟内の見える化で実現した救出劇でした。
国内でも、 3D での可視化機能を使用した、地下埋設物等のインフラ設備管理や、可視領域や日射量解析結果を 3D で可視化することで建築物の影響評価などにも用いられていますので、今後も関連機能の発展が様々な分野で有効活用されていくことを願っています。

いかがでしたでしょうか。

今回は、ブログ担当者おすすめの事例ということで、4 事例をご紹介いたしました。ArcGIS  製品は、複合的にご利用いただくことで多種多様な課題解決に寄与しますが、何よりもユーザー様の創意工夫とたゆまぬ努力があってのものだと感じます。

既存のユーザー様もこれから ArcGIS をご利用なさる皆様も、ArcGIS の機能を知っていただき、更なる業務改善、課題解決にお役立てください!

これからも皆様にとって有益な情報をご提供していきたいと思いますので、今後とも ArcGISブログをよろしくお願いいたします。