長年ご愛用いただいた ArcMap の最終リリースがバージョン 10.8.1 となり、これを機に ArcGIS Pro へ徐々に移行する方もいらっしゃるかと思います。
(参考: ArcMap のサポートについて )
まだ ArcGIS Pro を使ったことがなくてもスムーズに移行できるよう、移行時のよくあるご質問にお答えします!
■ArcMap で作成したデータは利用できますか?
ArcGIS Pro では以下のデータ形式をサポートしており、ArcMap と共通するデータ形式が多く含まれております。
ArcMap のマップ ドキュメント ファイル (*.mxd) については、[マップのインポート] という機能で読み込むことができます。
ArcMap 特有の表示などは一部そのままで表示されない場合もありますが、基本的に ArcMap 側で行った表示設定の多くが引き継がれたままで表示されます。
また、アノテーションについてもよくご質問いただきます。
アノテーション フィーチャクラスを編集したり解析に利用する場合は、[データセットのアップグレード] ツールでアップグレードしてください。
その他にも「ArcGIS Pro 移行ガイド」 で ArcMap コンテンツを ArcGIS Pro へ移行する方法をご紹介しています。
■すぐに移行しなければいけませんか?
ArcMap と ArcGIS Pro は別アプリケーションですので、両方を 1 台の PC にインストールして併用することができます。ライセンスも ArcMap と ArcGIS Pro のそれぞれに対して発行されておりますので、どちらかが使えなくなるわけではありません。
完全移行の前に、まずは操作に慣れるところから始めてみましょう!
■ライセンスは ArcMap とは違うのですか?
2 種類のライセンス形態から、ご希望の運用方法に応じて選べます。
・指定ユーザー ライセンス
ArcGIS Online 上で ArcGIS Pro のライセンスを管理します。ArcGIS Pro 起動時にサインイン画面が表示されますので、ArcGIS Online のユーザー アカウントでサインインして利用します。
- メリット: ArcGIS Online 上に必要な情報が統合され、管理者はすべての利用者やライセンスを一括管理しやすくなります。
- メリット: 1 ユーザーにつき、最大 3 台の PC で同時利用できます。
・単独使用 / 同時使用 ライセンス
ArcMap と同じライセンス形態です。
申請していただくことで ArcMap とは別に ArcGIS Pro 用の認証番号が発行されます。
申請方法は「ArcGIS Pro ライセンスの移行について」をご覧ください。
※製品サポートページへのログインが必要となります。
- メリット (単独使用ライセンス): 特定の PC にて固定で利用する場合に適しています。
- メリット (同時使用ライセンス): 社内のネットワーク内で、ライセンスを一元管理しながら運用できます。
■機能に違いはありますか?
・ジオプロセシング ツール
ArcMap のジオプロセシングツールのほとんどが ArcGIS Pro へ移行され利用できるようになっております。
「ArcGIS Pro 2.6 と ArcMap 10.8.x ジオプロセシング ツール比較表」で普段利用しているツールが ArcGIS Pro にも搭載されているか確認することができます。
・国内データ変換ツール
ArcGIS Pro のダウンロード ページから [変換ツール (国内データ) for ArcGIS Pro] がインストールできます。
また、ESRIジャパン サポート ページ内で ArcGIS Pro に対応した変換ツールも提供されております。
ArcGIS Pro ならではの機能もありますので「逆引きガイド」を見ながらこれまで使ったことのない機能にぜひ挑戦してみてください。
■関連リンク
・ユーザー様のリクエストで追加された ArcGIS Pro の便利な機能を一挙紹介! (ジオプロセシング編)
・ユーザー様のリクエストで追加された ArcGIS Pro の便利な機能を一挙紹介! (シンボル編)
・ArcGIS Pro の利用の際は、「変換ツール (国内データ) for ArcGIS Pro」のインストールもお忘れなく!