都市開発のシナリオや影響評価をサポートする Web ベースの 3D アプリケーション「ArcGIS Urban」が 10 月 27 日にアップデートされ、よりスムーズで効果的な都市計画を行えるようになりました。
本ブログでは、主な新機能をご紹介します。
対話的に適合性評価を実行できるように
開発を行うのに適した区画を選択する適合性ツールの機能が強化され、より対話的に区画の適合性評価を行うことができるようになりました。
上記のアニメーションは幼稚園や保育園といった子育て支援施設を新たに設置するというシナリオのもと、下記のような条件でそれぞれ重み付けをして、区画の適合性評価を行ったものになります。
- 建蔽率/容積率
→ 施設の建設が容易になるように、建蔽率/容積率が緩い区画ほど高い評価にする - 子育て世帯数
→ 需要がある地区に設置したいので、6 歳未満の子どもが在住する世帯が多く居住する区画ほど高い評価にする - 子育て支援施設数
→ アクセシビリティが均等になるように、子育て支援施設が少ない区画ほど高い評価にする
今回は、子育て支援施設を新たに設置するというのを例にしましたが、その他にも住宅や学校、広場に適した場所を適合性ツールで見つけることができます。
対話的にダッシュボードを確認できるように
都市の人口や就業者といった指標を理解するためのダッシュボードが対話的に操作できるようになりました。ダッシュボード上のグラフにマウスカーソルを合わせると、マップ上でその空間がハイライトされるため、シミュレーションした指標を空間用途ごとに詳細に確認することができます。
バッファー付きのパスを描画して区画を分割できるように
バッファー付きのパスを描画して区画を分割できる 「減算パス」 の機能が追加されました。ArcGIS Urban に区画のデータを取り込んだ後に、新しく道路ができた場合でも Web アプリ上で区画を分割することができます。
入力したフィードバックを編集できるように
ArcGIS Urban では、パブリックに公開されたプランに対して市民がフィードバックを入力し、ディスカッションを行うことできます。今回のアップデートで、入力したフィードバックのコメントとピンの場所を後から編集できるようになりました。
そのほか新機能の一覧については、ヘルプ (英語) をご参照ください。
また、11 月 18 日に実施する第18回 GISコミュニティフォーラム オンライン (秋) のテクニカルセッションにて、ArcGIS Pro および ArcGIS Urban を使用して、国土交通省 3D 都市モデル (Project PLATEAU) をどのように活用できるか一例をご紹介します。ご興味がある方は、ぜひご参加ください。
■関連リンク
・ArcGIS Online 製品ページ
・ArcGIS Urban 製品ページ
・国土交通省 3D都市モデル「Project PLATEAU」の活用