ArcGIS Online (2022 年 11 月アップデート) の新機能

ArcGIS Online

2022 年 11 月 9 日 (日本時間 2022 年 11 月 10 日) に、クラウド GIS である ArcGIS Online がアップデートしました。主な機能追加・機能改善の内容をご紹介します。

Map Viewer

ポイントの集約

ポイント データを集約するための新しいオプション「ビニング」が利用可能になりました。ビニングでは、ポイント フィーチャを要約ポリゴンに集計でき、ビンのサイズ、フィールド、ラベル、ポップアップも設定可能です。

クラスタリングには、以下のオプションが追加されました。

  • クラスタ化されているフィーチャとされていないフィーチャを区別するために、クラスタ シンボルをオーバーライドすることができます。
  • チャート スタイルを設定して、各クラスタのカテゴリの比率を円またはドーナツで表示できます。
  • Web メルカトルと WGS 1984 以外の投影法を使用しているマップでもクラスタリングを使用できます。

また、ビニング、クラスタリング共に、集約の要約統計 (平均、最小、最大、最頻値) が自動的に計算されるようになりました。

シンボル スタイル

6 月のアップデートで導入されたハッチ シンボルですが、今回のアップデートでハッチ パターンを調整するための追加設定が可能になりました。パターンごとに色、回転、分離を調整できるようになりました。

ArcGIS Pro から公開された、ポイントおよびライン アニメーション シンボルの設定が強化され、アニメーション設定をより詳細に制御できるようになりました。アニメーションのオン/オフの切り替え、シンボル サイズの変更、アニメーションの再生速度、ループ、継続時間などの制御が可能です。

ArcGIS Arcade エディター

ArcGIS Arcade は、ArcGIS 全体でサポートされている言語で、計算の実行、テキストの操作、論理文の評価に使用できます。
今回のアップデートでは、強化された ArcGIS Arcade 式エディターが導入され、Map Viewer でスタイル、ポップアップ、その他のレイヤー ビジュアライゼーション プロパティを構成する際に利用できます。エディターでは、データに基づくコード補完候補が表示され、ダイナミックな式の作成が可能です。また、関数やプロファイルの検索、未割り当ての変数やコーディング エラーのフラグを表示する機能も備えています。

ファイルからレイヤーを追加

CSV、GeoJSON、ファイル ジオデータベース、サービス定義など、サポートされているファイル形式で保存されているデータを Map Viewer に直接レイヤーとして追加できるようになりました。オプションとして、ローカル ファイルから CSV または GeoJSON を追加する場合、ファイルをアイテムとしてアップロードし、ホスト フィーチャ レイヤーを作成せずにマップに追加することができます。

詳細は「ファイルからのレイヤーの追加」をご参照ください。

ArcGIS Instant Apps

次世代の Web マッピング アプリである ArcGIS Instant Apps では、Map Viewer、Scene Viewer、コンテンツ ページ、およびマップ アイテム ページから直接、直感的でインタラクティブな Web アプリを作成できます。

ArcGIS Instant Apps では、多くのテンプレートを提供していますが、各テンプレートで使用できるツールや機能を確認できる、機能マトリックス表が公開されました (2022 年 11 月 15 日時点では英語版のみ)。特定のアプリが他のアプリと比較してどのようなオプションを持つかを比較し、最適なテンプレートを選択するのに役立ちます。

また、アプリ内ヘルプが強化され、アプリの特徴や機能をより簡単に学ぶことができるようになりました。アプリを設定する際、アクション バーの [はじめに] をクリックし、設定やツールを選択すると、詳細が表示され、設定に移動することができます。

サイドバー、メディア マップ、3D ビューアー テンプレートでは、テーブルから CSV にエクスポートできるようになりました。

組織の管理

メンバーのカテゴリ

メンバー カテゴリを設定すると、部署、地域、プロジェクトなどの特徴によってメンバーを整理することができますが、新しいメンバーが組織に加入するときに自動的に割り当てるメンバー カテゴリのデフォルト セットを指定できるようになりました。

新しいメンバーの招待

CSV ファイルを使用して組織にメンバーを一括で招待する場合、フィールド エラーの特定と修正のプロセスが改善されました。エラーが明確に表示されるようになり、新規または修正したファイルをアップロードすることなく、ArcGIS Online で直接修正できるようになりました。

カスタム ベースマップ ギャラリーの管理

組織のカスタム ベースマップ ギャラリーを設定している場合、非推奨のベースマップを特定して削除したり、新しい Esri デフォルト ベースマップを確認してギャラリーに追加したりできるようになりました。

アイテム レポート

アイテム レポートに、アイテムが最後に閲覧された日時に関する情報が含まれるようになりました。管理者は、アイテムの最終閲覧日を確認して、削除または非推奨を検討すべき古いアイテムや未使用のアイテムを特定することで、組織内のコンテンツを管理できます。

※2022 年 11 月 10 日より前の情報は取得されません。

その他の新機能はヘルプをご参照ください。

注) バージョンアップされた内容を確実にご利用いただくために、お使いの Web ブラウザーのキャッシュ (インターネット一時ファイル) を削除してください。主な Web ブラウザーのキャッシュ削除方法については、以下のリンク先をご参照ください。

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