2023 年 4 月 6 日(日本時間 4 月 7 日)に ArcGIS Drone2Map 2023.1 がリリースされました。
今回のリリースから Standard ライセンスでトゥルーオルソを作成できるようになりました。また、トゥルーオルソの品質向上や機能強化がいくつか行われています。ここでは、いくつかの新機能についてご紹介いたします。
新プロダクト
トゥルーオルソ
前バージョンより Advanced ライセンスで作成が行えていたトゥルーオルソが Standard でも作成できるようになり、名称も「オルソモザイク」から「トゥルーオルソ」に変更しました。トゥルーオルソは、DSM を利用した正射投影を行うため、地物の倒れ込みの無いオルソ画像になります。
陰影起伏
前バージョンまでは、作成した DSM や DTM のシンボル表示でカラー陰影起伏に変更することができましたが、本バージョンから処理オプションに陰影起伏が追加されました。DSM や DTM を作成する際に陰影起伏オプションのチェックをオンにすると陰影起伏画像も一緒に出力できます。さらに光源方位や光源高度を設定した陰影起伏を作成することができます。
タイル パッケージ
2D プロダクトをタイル パッケージに変換することができるようになりました。タイル パッケージにすることでモバイル アプリなどオフラインでも成果物を活用しやすくなりました。
トゥルーオルソの品質改善
トゥルーオルソを生成する際のカラーバランスや建物のエッジが改善されました。また、撮影時に動いている物体(車や電車)によるアーティファクトや反射が調整され、車などは削除されるようになりました。これによりオルソ画像や標高データを使用した解析にアーティファクトの影響を減らし見栄えの良い出力結果を得ることができるようになります。
標高データの編集
Advanced ライセンスで生成した数値表層モデル(DSM)と数値地形モデル(DTM)の編集ができるようになりました。オルソモザイクの編集では、ピクセル化やぼかし、墨消し操作がありますが、DSM や DTM の編集では、選択した領域内の平均値や定数、中央値などを利用したフィルター、自然な傾斜を維持したフィルターを行うことができます。不要な地物を周りの値に合わせて削除したいといった時に活用できます。
機能強化
- ArcGIS Drone2Map Advanced ライセンスで処理可能な画像サイズが 100 ギガピクセルから 300 ギガピクセルに増加しました。
処理可能な画像サイズについては ArcGIS Drone2Map のシステム要件をご参考ください。 - GPS ファイルに Omega、Phi、Kappa の値がある場合、それらの値を設定できるようになりました。調査テンプレートでは、それらの値を用いて撮影方向のシンボルが定義されるようになります。
- 同じプロジェクトで複数のカメラ パラメーターをサポートします。同じメーカーとモデルまたは異なるカメラを組み合わせることができ、[カメラの編集] 機能でカメラモデルを切替えて処理に利用することができます。
他にも新しくサポートしたフォーマットやさまざまな機能強化が行われています。Drone2Map 2023.1 の新機能ページをご参照ください。