Esri の GIS ~ 2012 年の展望 ~

2012年の Esri の GIS 製品/サービスに関する計画についてご紹介します。
(本記事は、Esri社(米国)のブログ記事「A 2012 Esri GIS Look Ahead」を翻訳、抜粋したものです)

新年が明け、私たちは、Esri コミュニティのみなさんにとって今年がどのような年になるのかを展望していますが、そのほとんどは予測可能なものです。Esri は、プラットフォーム、ソフトウェア、関連テクノロジで確立されたトレンドに歩調を合わせてソフトウェアとサービスを進化させる発展的な会社ほどは革新的ではありません。本記事では、今後予定されている計画をご紹介しますが、さらに先の見通しも含まれます。それでは、2012年の展望について以下にご紹介します。


ArcGIS 10.1 のリリース
ArcGIS 10.1 のリリースは今年の主要イベントであり、以下のようなテーマを実現します。
・オンライン GIS の拡大
・サーバ プラットフォームの強化
・従来のGIS への機能追加
・モバイル機能の拡張
・開発者向け GIS の充実

これらは、従来のリリース時と同じような高いレベルのテーマが並んでいるようにも見えますが、背景を見ると 10.1 のリリースは、今後年間を通じて特に急速に進化するオンライン(クラウド)機能の点において、より革命的であるとお約束します。
Arcgis

次にそのほんの一例を紹介します。ArcGIS Online サブスクリプション(組織向けの新オンライン サービス)を使用すれば、ArcGIS Desktop ユーザは、Web マップ/アプリケーション用の高品質なマップをオーサリングおよび公開するコンソールとして ArcGIS Desktop を 活用でき、作成したマップを Web にそのまま公開することができます。初期の焦点はマップを公開することですが、マッピング機能は拡張し続け、既製のジオプロセシング サービスの利用やユーザが作成したジオプロセシング サービスを公開できる機能が追加されます。ArcGIS はオンライン GIS を進化させます。

新しい GIS のカタチ「ArcGIS Online」
GIS リソースの「共有」からスタートした ArcGIS Online は、地理空間業務の重要な基幹部分となって進化し、GIS を利用する組織、ナレッジワーカや公共の地理情報にアクセスするコンシューマなどの幅広いユーザの広範な利用を支援し続けています。

現在はベータ段階で、ArcGIS 10.1 と同時にリリースされる予定の「ArcGIS Online サブスクリプション」は、マップやデータをダイレクトに Web に公開したり、組織内のユーザやロールを管理したり、利用目的に応じたカタログやWebサイトを構築する機能を提供します。そして、組織のGISをますます便利で価値あるものにするオープンで協働的な手段を創造します。
Online

現在利用している GIS をオンラインに移行することは、GIS の実装や情報公開の手段を根本的に変える新しいカタチをあらわします。GIS のすべての要素がクラウドの中にあるわけではありませんが、近い将来、クラウドがあなたの生活をより快適にし、既存の地理空間基盤を補完することになるでしょう。

利用目的に応じたアプリ
Apple の App Store には50万以上のアプリがあり、Android マーケットにはおそらく25万以上のアプリが存在します。それらは、ゲームから生産性向上ツール、情報伝達に特化したアプリまで広範囲におよんでいます。

2012年には、GIS の真価を発揮するワークフロー重視で特定のビジネス機能を装備した、より軽量で特化したソリューション群が Esri から登場する予定です。ただしこれは、多くのスマートフォン アプリとは異なり、個別のソリューションが集まったランダムなラインナップではありません。ゲーム アプリにおいては共通基盤を相互運用または共有する必要はありませんが、モバイル フィールド アプリや情報管理コンソール、部門および公共のアプリにおいては、高機能なマップ、標準的な情報モデル、オープンなデータ アクセスを活用する共通地理空間フレームワークに基づくものになるでしょう。
App

さらに、多くのデバイスを横断した特化したアプリケーションを提供することは組織にとってますます重要です。PC および ブラウザが依然主流ですが、ターゲット ユーザにアプリケーションを届けるためにモバイル/タブレット アプリケーションや、コミュニティを支援する App Store のようなものが必要となるでしょう。地理空間アプリケーションや地理空間的資産を、独自のブランドで提供するためのテンプレートはすでに利用可能です。

最後に
現在のトレンドおよび製品に進化に関する最新情報については、Esri 主催のイベントにご注目ください。

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