ArcGIS Runtime SDK バージョン 100.2.0 をリリースしました!

ArcGIS Runtime SDK

ArcGIS Runtime SDK (Android/iOS/.NET) のバージョン 100.2.0 を 1 月 31 日に国内リリースしました。
バージョン 100.2.0 は、昨年 8 月に国内リリースした ArcGIS Runtime SDK バージョン 100.1 に続く 2 回目のメジャー アップデートです。
バージョン 100.2.0 でも多くの新機能の追加や機能拡張が行われましたので、その中の一部をご紹介します。

新しいレイヤータイプのサポート

WMS レイヤー

OGC のサポートが強化されており、OGC に準拠した WMS のコンテンツを表示する WMS レイヤーが追加されました。
WMS からデータの属性情報や凡例も取得することができます。100.2.0 では、WMS 1.3 のみがサポートされていますが、今後の ArcGIS Runtime SDK のバージョンアップでその他の WMS のバージョンもサポートされる予定です。

ENC レイヤー

ENC (Electronic Navigational Charts: 航海用電子海図) を表示するための ENC レイヤーが追加されました。
フィーチャの取得や表示スタイルの変更も可能です。
100.2.0 では、S-57 形式のデータがサポートされています。S-63 暗号化形式は今後のバージョンアップでサポートされる予定です。

オフライン機能の強化

シェープファイル及び GeoPackage の表示・編集をサポートしました。端末にコピーしたファイルに直接アクセスし、フィーチャの表示・編集が可能です。

※ 現バージョンでは、Shift-JIS でエンコードされた日本語を利用することができません。UTF-8 のシェープファイルを使用してください。 ArcGIS Desktop をお使いのお客様は、「シェープファイル文字コード設定ユーティリティ」 (要サポートサイト ログイン) を使用して、シェープファイルの文字コードを Shift-JIS から UTF-8 に変更することが可能です。

時間対応のサポート

時間対応を有効にしたレイヤーを使用し、時間範囲を指定したデータの表示や検索が行えるようになりました。マップ ビューまたはシーン ビューに時間範囲を適用してビュー上に追加したデータをフィルタリングしたり、時間範囲を使用してデータを検索したりすることができます。

※ .NET、 iOS のみサポートしています (Android は次のメジャー リリースでサポートされる予定です)。

3D 解析用 API

新たに追加された Scene Analysis API を使用すると、3D 解析やその解析結果の表示を簡単に実装することができます。
現バージョンでは以下の 2 つの解析機能が用意されています。
見通し解析: 観測点と目標点を線で繋ぎ、観測点から見通し可/不可の線分を地図上に表示します
可視領域解析: 指定した地点から見通せる観測領域を地図上に表示します

属性値の統計

Statistics Query API を使用して、指定した属性フィールドの属性値の合計や平均、最小/最大値、標準偏差等の統計情報を取得することができます。

地理座標系変換

GeometryEngine クラスを使用して、変換パラメーターを指定した地理座標系変換が可能になりました。異なる地理座標系のデータを表示投影する際に最適な変換パラメーターのリストを取得し、地理座標系変換を行うことができます。指定したエリアに適した変換パラメーターを取得することもできます。

トランザクション編集

フィーチャ サービスからダウンロードしたデータをオフライン編集する際にトランザクション処理の編集がサポートされました。複数フィーチャの編集を実行し、それらをまとめてコミットするか、ロールバックするかを選択することができます。

■関連リンク
●ArcGIS Runtime SDK
・ESRIジャパン Web サイト:Android / iOS / .NET
・リリース ノート (英語):Android / iOS / .NET
●Esri Japan GitHub:ArcGIS for Developers 開発リソース集