ArcGIS Pro の実践的な使い方を学べる本を探していた方に朗報です。
この度、「経済・政策分析のためのGIS入門 1:基礎 ArcGIS Pro 対応」と「経済・政策分析のためのGIS入門 2:空間統計ツールと応用 ArcGIS Pro 対応」が古今書院から出版されました。
今まで、ArcGIS Pro の機能を紹介する資料として、「ArcGIS Pro 逆引きガイド」がありましたが、今回出版された 2 つの本は ArcGIS Pro を使った実践的な操作方法について解説した日本で初めての本です。
これらは、ArcMap 向けに出版された「経済・政策分析のためのGIS入門―ArcGIS10.2&10.3対応」を ArcGIS Pro 向けに修正・加筆されていますので、GIS 初心者だけでなく、今まで ArcMap を使っていたユーザーで ArcGIS Pro に乗り換えたい方にもおすすめです。
経済・政策分析のためのGIS入門 1:基礎
それぞれの中身について見てみましょう。「経済・政策分析のためのGIS入門 1:基礎」では、第 2 章から第 7 章、第 12 章、第 13 章で、ArcGIS Pro の基本的な操作方法について解説しています。第 8 章から第 10 章では、オープン データとして公開されているデータの活用方法について解説しています。したがって、この本 1 冊読めば GIS オープン データをダウンロードして ArcGIS Pro でマップを作る力を身に付けられるでしょう。各章とも演習がついていて、実際に ArcGIS Pro でデータを触りながら ArcGIS Pro の使い方を学ぶことができますので、これから ArcGIS Pro を使ってみようという方にお勧めです。
経済・政策分析のためのGIS入門 2:空間統計ツールと応用
「経済・政策分析のためのGIS入門 2:空間統計ツールと応用」では、第 1 部で空間統計ツールを用いた分析方法について解説しており、特に第 8 章では、ArcGIS Pro で使用できるようになった機能の時空間ホットスポット解析を用いた分析方法について解説しています。
第 2 部 では、ヘドニック・モデルや ModelBuilder を使用した解析のほかに、ArcGIS Pro でラスター データを使用した解析の方法についても解説していますので、経済・政策分析以外の画像解析を行いたい方などにも参考になるでしょう。
2 冊とも古今書院のホームページで演習用データをダウンロードでき、演習の内容をすぐに実践できるようになっています。実際に操作しながら本を読んで ArcGIS Pro の操作を身に付けてみましょう。
■書籍情報
経済・政策分析のためのGIS入門 1:基礎
著者 :河端 瑞貴
発行所 :株式会社古今書院
出版年月日 :2018 年 4 月 10 日
定価 :本体 2,600 円+税
目次
第1章 GISと経済・政策分析
第2章 空間データの選択・入手方法
第3章 ArcGIS Proの基礎
第4章 空間参照と座標系
第5章 空間データの選択・検索
第6章 空間データの加工:ジオプロセシングツール
第7章 テーブルデータの操作・演算・結合
第8章 空間データの活用:国土数値情報
第9章 空間データの活用:e-Stat国勢調査
第10章 空間データの活用:e-Stat経済センサス
第11章 ジオコーディング:住所情報からポイントデータを作成
第12章 レイアウトと地図の作成
第13章 3Dマップの作成
■書籍情報
経済・政策分析のためのGIS入門 2:空間統計ツールと応用
著者 :河端 瑞貴 (編著)
発行所 :株式会社古今書院
出版年月日 :2018 年 4 月 27 日
定価 :本体 2,600 円+税
目次
第1部 空間統計ツール
第1章 空間統計ツール
第2章 大域的空間的自己相関:Global Moran’s I
第3章 局所的空間的自己相関:Local Moran’s I
第4章 局所的空間的自己相関:Getis-Ord Gi*
第5章 グループ分析
第6章 地理的中心・加重平均中心
第7章 地理的加重回帰(GWR)
第8章 時空間ホットスポット分析
第2部 GISの応用
第9章 ヘドニック・モデル:地震危険度と地価(河端瑞貴)
第10章 モデルビルダー(羅 雁劼)
第11章 jSTAT MAPを活用した救急告示病院の道路ネットワーク上到達圏(小林優一)
第12章 夜間光ラスターデータを用いた都道府県別夜間照度の要約統計量(山田昂弘)
第13章 Landsat8ラスターデータを用いた植生活性度の視覚化-ルワンダ近辺の事例(山田昂弘)