ArcGIS API for JavaScript バージョン 4.11 およびバージョン 3.28 をリリースしました!

ArcGIS API for JavaScript バージョン 4.11 およびバージョン 3.28 をリリースしました!

ArcGIS API for JavaScript バージョン 4.11 と 3.28 の国内サポートを開始しました。バージョン 4.11 では編集ウィジェットやクライアントサイド フィルタリングなど主要な機能が多く追加されました。本記事ではアップデートの概要をご紹介します。

編集ウィジェット

Editor ウィジェットが追加されました。Editor ウィジェットは、フィーチャの追加・削除、既存フィーチャのジオメトリや属性情報の更新を行うための UX を提供します。数行のコードでアプリケーションに編集機能を実装できます。ウィジェットのプロパティを設定してユーザーに特定の属性フィールドだけを編集させたり、EditorViewModel を使用して編集のワークフローをカスタマイズするためのロジックなども用意されています。

アタッチメントや関連テーブルの編集など、一部未サポートの機能もありますが、今後のバージョンで追加される予定です。

サンプル アプリケーション

GeoJSON

新しく追加された GeoJSONLayer を使用すると、Web サービスとして配信される GeoJSON 形式のデータの URL を指定するだけで、自動でデータを取得し 2D マップ(MapView)と 3D マップ(SceneView)に簡単に可視化できます。GeoJSONLayer は、FeatureLayer と同様に WebGL 描画やクライアントサイド クエリ/フィルタリングなどの機能も利用できます。

geojson

サンプル アプリケーション

3D スケッチ機能の向上

3D スケッチ関連の機能がいくつか追加されています。

Sketch ウィジェットが 3D マップに対応しました。Sketch ウィジェットを使用して、2D マップと同様にポイント、ライン、ポリゴン グラフィックを 3D マップ上に描画することができます。

SketchViewModel を使用して、より洗練された 3D 描画機能を作成することも可能です。例えば、シンボルや高さを設定して建物を描画する場合に便利です。

その他には 3D モデルを表現するためのオープンスタンダードである glTF モデルがサポートされました。以前は組み込みのシンボルしか利用できませんでしたが、バージョン 4.11 では独自に作成した 3D モデルをシンボルとして 3D マップ上に表示できます。変換ツールを使用して、マップ上で 3D モデル シンボルの拡大縮小、移動、回転などの操作も行えます。

サンプル アプリケーション

フィーチャレイヤーのアップデート

FeatureLayer の機能にも多くの更新がありました。

時間指定のクエリをサポートしました。これにより、クライアント側とサーバー側の両方で特定の時間範囲で抽出したフィーチャを基に表示・分析することができます。

また、クライアントサイドでのクエリは以前も利用可能でしたが、バージョン 4.11 からはクライアントサイドのフィルタリングにも対応しました。2D と 3D の両方で、クライアントサイドで属性・空間条件を設定してフィーチャをフィルタリングできます。

filter

サンプル アプリケーション

その他にはエフェクト機能が追加されています。FeatureEffect を使用すると CSS フィルター(グレースケール、色相回転、透明度、コントラストなど)を使用して、指定した条件に該当する(または該当しない)フィーチャを強調表示できます。フィルタリング機能では、条件に該当しないフィーチャはマップ上で非表示になりますが、エフェクト機能では、条件に該当しないフィーチャも表示されます。条件に該当するフィーチャを強調表示し該当しないフィーチャを控えめに(たとえば灰色で)表示したいときなどに便利です。

  • FeatureEffect は現在ベータ機能として提供さています。

effect

サンプル アプリケーション

点密度レンダラー

ポリゴン レイヤーで使用できる DotDensityRenderer が追加されました。各フィーチャの属性値をポリゴン内に点でランダムに描画し、属性の相対密度を可視化できます。点密度の表示は、バージョン 3.x でも行えましたが、バージョン 4.x ではより高速に表現可能です。

dotdensity

サンプル アプリケーション

Web サイトの強化

API のアップデートだけでなく、ArcGIS API for JavaScript の Webサイト(米国 Esri 社)も改善されました。

豊富な API 入門用のチュートリアルや魅力的な機能を紹介するアプリケーション ショーケース(ソースコードもダウンロードできます)が追加されています。

sandbox のサンプルコード上では、API で提供されるモジュールや ArcGIS Online のアイテムID が書かれた個所をクリックすると、API リファレンスや ArcGIS Online のアイテム ページのリンクが開き、内容をすぐに確認できます。また sandbox で編集したコードはブラウザのローカルストレージに保存されるようになりました。前回編集したときと同じ状態でページを開くことができます。

website

Web サイトのアップデートの詳細は米国 Esri 社のブログ記事「A Better Experience with the new ArcGIS API for JavaScript Website」(英語)も併せてご覧ください。

その他にも多くの機能追加・拡張、仕様変更、不具合修正が行われています。詳細については、以下の新機能ページをご参照ください。

バージョン 4.11 リリースノート(米国 Esri 社)

バージョン 3.28 リリースノート(米国 Esri 社)

■関連リンク

ESRIジャパン Web サイト:

ArcGIS API for JavaScript

米国 Esri 社 Web サイト:

ArcGIS API for JavaScript(バージョン 4.11)

ArcGIS API for JavaScript(バージョン 3.28)

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