ArcGIS API for Python 2.0.0 がリリースされました!

2022 年2 月 2 日に ArcGIS API for Python のバージョン 2.0.0 がリリースされました。このリリースでメジャー バージョンが 2.0 にアップグレードされますが、API には完全な後方互換性があるため、アップグレード後も既存のノートブックやスクリプトは引き続き動作します。本稿ではアップデートされた主な内容をご紹介いたします。

アップデートされた主な内容

パフォーマンスの向上

ArcGIS API for Python のインポート時間の短縮など、いくつかのパフォーマンスの改善を確認できます。Lazy Loading(遅延読み込み) にも対応するようになりました。

Python 3.9 に対応

Python 3.9 に対応するようになりました。それに伴い、Python 3.6 以下のバージョンに対するサポートは終了します。 最新のリリースでは、新たに追加するメソッドや関数のいくつかに型ヒントを導入し、以降のリリースでも残りの API モジュールにこの機能を追加していく予定です。型ヒントを利用すると、ユーザーは関数の入力パラメーターや戻り値のデータ型を知ることができます。これにより、エラーの検出やデバッグ、ドキュメントの改善、コードのクリーン化等が可能になり、これらはすべてユーザー体験の向上とAPI内の動作の予測につながります。

非推奨の機能の削除

ArcGIS API for Python 2.0 からは、APIのバックエンド、フレームワークレベルのコンポーネントの多くを刷新する一方で、特定の新機能もAPIに追加される予定です。バージョン 2.0.0 では、非推奨の機能が削除されます。特にSpatialDataFrame(SDF)は、バージョン1.5から非推奨となっていますが、現在はSpatially Enabled DataFrame(SeDF)に完全に置き換えられています。SeDFはより良いメモリ管理を提供し、大規模なデータセットを扱う能力が高く、Pandasライブラリが推奨しています。

gis.agoserver モジュールの追加

gis モジュールに ArcGIS Online のサーバー機能をサポートしたモジュール gis.agoserver が追加されました。ArcGIS Online 上のフィーチャ サービスの更新に対応するなど機能が強化されています。

その他にも機能の更新や不具合の修正等が行われています。

新機能や不具合修正等の詳細は、「リリース ノート」(英語) をご参照ください。

また、ガイドサンプルなどのドキュメントと米国 Esri 社の ArcGIS Blog も追加、更新されていますので併せてご参照ください。

注意点

バージョン2.0.0 の API のセキュリティを向上させるためにトークンベースの認証プロセスをマイナーチェンジしております。このため、ArcGIS API for Python を使用して  ArcGIS Survey123 を管理しているお客様は、Survey123 の 3.14 リリースまではこの新しい認証手順が Survey123 で利用できないため、バージョン 2.0.0 へのアップグレードはお待ちください。

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