無償で使える防災・BCP に役立つコンテンツ

防災や BCP に役立つ被害想定データや、リアルタイム データなどを無償ですぐに使うには ArcGIS Online 上の優良コンテンツを集約した ArcGIS Living Atlas of the World がお勧めです。本ブログで紹介するデータは、ArcGIS Online からすぐにアクセスできます。ArcGIS Online のアカウントなしでも利用できるデータもありますので、ぜひご活用ください。

リアルタイム データ

① アメダス(最新観測値履歴観測値

日本全国で気象観測を行っている気象庁のアメダス観測所の観測値をリアルタイムに提供するデータです。最新観測値を保持したレイヤーは 10 分間隔、過去 1 週間分の履歴観測値を保持したレイヤーは 1 時間間隔でデータが更新されます。詳細はこちらの記事をご覧ください。

震源震度情報(防災情報XML)

気象庁防災情報XML(PULL 型)の「震源・震度に関する情報」に基づき、最近の地震情報のうち震源情報および市町村別の震度情報を ESRIジャパンが可視化したフィーチャ レイヤーです。約 5 分ごとに更新を行っており、過去約 1 ヶ月分のデータを保持しています。eventId フィールドで、震源情報と震度情報を紐付けられます。

なお、防災情報 XML は気象庁の留意事項で「迅速・確実な電文の配信や、気象情報のコンサルティング等を希望される場合は、一般財団法人気象業務支援センターや予報業務許可事業者等にお問い合わせください。」との記述があるように、配信保証がございません。迅速かつ確実な情報配信が必要な場合や、観測地点ごとの震度や 1km メッシュ単位で震度を推計した推計震度分布図が必要な場合は、気象オンラインサービス(ゲヒルン版)の有償サービスのご利用をご検討ください。

指定河川洪水予報(防災情報XML)

気象庁防災情報XML(PULL型)の「指定河川洪水予報」に基づき ESRIジャパンが可視化したフィーチャ レイヤーです。約 15 分ごとに更新を行っており、最新データのみを保持しています。本レイヤーは、指定河川洪水予報が発表されている流路のみが表示されます。

なお、本データも確実な情報配信が必要な場合は、気象オンラインサービス(ゲヒルン版)の有償サービスのご利用をご検討ください。有償サービスでは、中小河川の洪水発生危険度を判定する「洪水警報の危険度分布(洪水キキクル)」の配信がございます。

④ 気象オンラインサービス(ゲヒルン版)無償レイヤー

解析雨量と土砂災害の危険度分布をベクタータイル形式で1時間の更新頻度で提供するサービスです。ご利用には気象オンラインサービス(ゲヒルン版)の申し込みページに記載された手順に沿って、Web フォームより、別途お申し込みが必要となります。詳細は申し込みページをご確認ください。

なお、有償サービスでは、他にも様々な防災気象情報を併せて配信しておりますので、複合的な災害リスクの評価を行いたい方や解析等で利用されたい方、より高いリアルタイム性が必要な方は、有償サービスのご利用をご検討ください。

世界の台風データ(Actie Hurricanes)

世界中で発生している台風の経路と進路予測のデータです。データソースは、米国の National Hurricane Center および Joint Typhoon Warning Center から提供され、常に最新情報を確認することができます。気象オンラインサービス(ゲヒルン版)では、気象庁が提供する台風の進路予想図を利用しており、予測モデルの違いにより、同じ台風でも異なる進路予測となる場合もあります。

世界の地震データ(Recent Earthquakes)

世界中の地震データをリアルタイムに提供するデータです。データソースは、米国 USGS です。気象庁が発表するマグニチュードは、USGS が発表するマグニチュードと少し異なりますので注意が必要です。

被害想定データ

洪水浸水想定区域(国土数値情報)

国土数値情報(洪水浸水想定区域データ)』を基にESRIジャパン株式会社が加工し、洪水浸水想定区域のフィーチャ サービスとして公開したデータです。 本サービスに含まれるレイヤーは計画規模(10~100年に1回程度の降雨規模を想定)、想定最大規模(1000年に1 回程度の降雨規模を想定)、浸水継続時間、家屋倒壊氾濫の 4 つです。
※ オープンデータとして利用可のデータのみ公開しています。詳細はアイテム説明をご確認ください。

 

土砂災害警戒区域(国土数値情報)

国土数値情報(土砂災害警戒区域データ)』を基に ESRIジャパン株式会社が加工し、土砂災害(急傾斜地の崩壊、土石流、地すべり)の危険度を表すデータとして公開したものです。※京都府は本データに収録されていないため、ご注意ください。

地すべり防止区域(国土数値情報)

国土数値情報(地すべり防止区域データ)』を基に ESRIジャパン株式会社が加工し、公開可能なデータを抽出したサービスです。都道府県から提供された所管省庁別(国土交通省、農林水産省農村振興局、林野庁)地すべり防止区域資料(電子データ、紙図面)から、ポリゴン(面)形式のデータとして、都道府県、所管省庁別(国土交通省、農林水産省農村振興局、林野庁)に分類したデータです。

津波浸水想定(国土数値情報)

国土数値情報(津波浸水想定データ)』を基に ESRIジャパン株式会社が加工し、オープンデータとして利用可能な範囲で公開したデータです。(本データに収録していない都府県:岩手県、宮城県、福島県、栃木県、群馬県、埼玉県、東京都、新潟県、福井県、山梨県、長野県、愛知県、滋賀県、京都府、奈良県、和歌山県、岡山県、香川県、愛媛県、長崎県、宮崎県)

高潮浸水想定区域(国土数値情報)

国土数値情報(高潮浸水想定データ)』を基に ESRIジャパン株式会社が加工し、千葉県、東京都、兵庫県、福岡県から提供されたデータを、想定する高潮の浸水域と浸水深の区分ごとのポリゴン(面)データとして整備したデータです。

首都直下地震の被害想定

想定される首都直下型地震を地震別に、想定震度や液状化危険度、津波浸水深ごとに GIS データ化し、ESRIジャパンが公開したデータです。内閣府の検討会が提供しているデータを利用しています。

南海トラフ巨大地震の被害想定

東海地震、東南海地震、南海地震の 3 つの震源域が連動して揺れることを南海トラフ巨大地震と言われています。こちらも内閣府の検討会のデータを GIS データ化し ESRIジャパンが公開しています。

今回紹介したデータ以外にも ArcGIS Living Atlas of the World には、日本国内・国外含めて様々な分野のデータをご用意してあります。また、ESRIジャパン データコンテンツ Online Suite では、多様なオンライン コンテンツをご用意してありますので、気になる方は是非チェックしてみてください。

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