以前、「ArcGIS for Desktop で ALOS-2 データを取り込む」というブログ記事で、ArcGIS Desktop (ArcMap) で JAXA の CEOS データを VRT ファイルに変換することができる「VRT ファイル作成ツール」についてご紹介しました。この度その ArcGIS Pro 版を公開しました!
ArcGIS Pro 版のツールは ArcGIS Online からダウンロードできます!
ALOS VRT 作成ツール for ArcGIS Pro (beta)
ちなみに、ArcMap 版のツールも以下からダウンロードできます。
ALOS VRT 作成ツール for ArcMap (beta)
ArcGIS Pro での VRT の作成
実際に ArcGIS Pro でツールを使う際の手順は以下のようになります。なおデータは、JAXA EORC のサイトからダウンロードできる ALOS-2 / PALSAR-2 高分解能 3m HH 偏波のサンプル プロダクト (校正済み) データを使用しています。
ArcGIS Pro での使用例
合成開口レーダーの画像はスペックルと呼ばれるノイズを含むので、ArcGIS Pro のラスター関数の中から「スペックル除去」関数を使って、簡単にノイズを除去してみましょう。
以下に手順を示します。
上記の「スペックル除去」関数を使うと、下図のような結果になりました。左図はスペックルを除去する前の東京駅周辺のデータです。右図はスペックルを除去した後のデータです。スペックルを除去する前に比べて、滑らかになって見やすくなっているのが分かります。
VRT の作成ツールで、ArcGIS Pro でも ALOS のデータが使いやすくなりました。皆様もぜひご活用ください。
※当ツールは、ArcGIS Pro 2.0 で動作を確認しています。サンプルとして提供しておりますので、ESRI ジャパンの通常のサポート対象外です。また、当ツールを使用して生じたいかなる障害についても、ESRIジャパンは責任を負いませんので予めご了承ください。
■関連リンク
・【ESRIジャパン事例】宇宙からの災害監視「だいち防災 WEBポータル」
・ArcGIS Pro でサポートされているラスター ファイル形式