64-bit デスクトップ GIS である ArcGIS Pro 2.1 を 6 月 6 日にリリースしました。
ArcGIS Pro 2.1 には、さまざまな新機能があり、ユーザーから要望の多かった機能の拡充、3D や 64-bit 環境を活かした ArcGIS Pro 独自の新しい機能、ArcGIS プラットフォームとの連携に関する機能強化が図られています。
ユーザーから要望の多かった機能の拡充
論理ツールを使用したモデル内での分岐
GIS 操作をより簡単に、強力にするさまざまな新機能があります。
- ArcGIS Pro の複数のインスタンス間でマップやデータのコピーが可能になり、より効率的に作業ができるようになりました。
- ModelBuilder に If-then-else を使用した分岐を作成できる論理ツールが追加されました。フィールドの有無やデータ タイプを論理ツールで調べ、その状態によって次にどのツールを実行させるかを設定できます。
- 属性による透過や色、回転などを設定した状態でベクター タイルを作成できるようになり、今までよりも見栄えのよいベクター タイル マップを作成できます。
ArcGIS Pro 独自の新しい機能
探索的 3D 解析による見通し
ArcGIS Pro 2.1 には、他のデスクトップ GIS には無い独自の新機能があります。
- 3D シーン上に編集グリッドを表示することで、より正確なデータ編集が可能になりました。
- レイアウトにダイナミック テーブルを追加できるようになり、より有用なレイアウト作成が可能になりました。
- 探索的 3D 解析ツールを使用して、見通しや可視領域などをすぐに解析できます。
- 属性テーブルから数値属性のヒストグラムを作成したり、ヒストグラム上で統計情報を確認したりできるようになりました。
ArcGIS プラットフォームとの連携
ArcGIS Pro 2.1 では、ArcGIS Online、ArcGIS Enterprise、ArcGIS Apps などの ArcGIS プラットフォームを構成する製品との連携強化が図られています。
- フィーチャの高さ、フィールドの表示設定、シンボル、フィールド演算の条件式に Arcade を使用できるようになりました。Arcade は ArcGIS プラットフォーム全体でサポートされている言語です。
- ArcGIS Online や ArcGIS Enterprise 10.6 に、ArcGIS Pro から Web シーン レイヤーを直接共有できるようになりました。
- ArcGIS Pro で設定したカスタム 3D シンボルを ArcGIS Online や ArcGIS Enterprise に共有し、シーン ビューアーでカスタム シンボルを適用できます。
その他の ArcGIS Pro 2.1 の新機能は Web ヘルプをご参照ください。また、本ブログでも解析ツールなど、いくつかピックアップして詳細をご紹介する予定です。
ArcGIS Pro は従来のアプリケーション「ArcMap」と並行して利用することができます。使いはじめたい場合は「はじめての ArcGIS Pro」(サポート サイトへのログインが必要です) をご参照ください。ArcGIS Desktop 製品をお持ちでない場合は、トライアル版でお試しいただけます。