ArcGIS CityEngine 2026.0 をリリースしました!

ArcGIS CityEngine 2026.0 が 2026 年 7 月 2 日 (日本時間 7 月 3 日) にリリースされました。

今回リリースされた ArcGIS CityEngine 2026.0 では、新しい機能の追加や機能改善が行われています。ここでは、「What’s new in CityEngine 2026.0」をESRIジャパンが翻訳し、加筆・修正したものを紹介します

Street Designer の機能強化: ノード クリーンアップ、柔軟な交差点の編集、道路空間設計の強化

今回のリリースでは、Street Designer が大幅に強化されました。より高度なノード クリーンアップ機能、交差点の柔軟な形状編集、道路空間設計の強化が追加されています。これらの改善により、道路ネットワークをこれまで以上に迅速に編集できるようになり、現実の都市設計により近い道路条件を効率的にモデリングできるようになりました。

Remove Nodes ツール

新しい [Remove Nodes] ツールでは、道路ネットワークの不要なノードを効率的に整理できます。主な機能は以下のとおりです。

  • 個々のノードの削除
  • 多数のノードを一度に選択して削除
  • 曲線の再フィッティングにより滑らかな線形へ修正

[Remove joints only] オプションを有効にすると、複数選択時でも交差点ノードを保持できます。

Merge Nodes ツール

新しい [Merge Nodes] ツールでは、複数のノードを 1 つのノードに簡単に統合できるようになり、統合後の配置位置も柔軟に制御できます。

ノードのグループをドラッグして選択することも、単一のノードを選択することもでき、統合後のノードは自由な位置に配置できます。また、既存のフィーチャにスナップさせて、正確な位置に配置することも可能です。

柔軟な交差点

交差点の設計をより細かく調整できるようになりました。各コーナーの縁石半径を [Inspector] ウィンドウから個別に設定できるため、周辺環境に応じた、より現実的な交差点形状を作成できます。

交通・歩行者向け設備の拡充

公共交通の停留所や車線の絞り込みに関するレーンルール コンテンツを拡充しました。バスベイ (車線外に設けられたバス停車帯)、バスバルブ (歩道を張り出して設けるバス停)、バス待合所、横断歩道、歩行者安全島 (道路横断時の待避スペース)、さらに交差点進入部の丸みを持たせた車線終端形状などを追加しています。これらの機能により、実際の公共交通インフラや歩行者空間を反映した、より現実的な道路設計を容易に行えます。

Visual CGA Editor: プレビュー機能によるノード閲覧の高速化

Visual CGA Editor でのデザイン作成・編集が、新しいプレビュー ベースの Node Browser により、これまで以上に高速かつ直感的になりました。ESRI.lib 内の各コンポーネントにはビジュアル プレビューが表示されるため、機能を一目で把握し、目的のコンポーネントを見つけやすくなっています。また、Node Browser では検索機能が強化され、フォルダー階層のナビゲーションも改善されたことで、必要なコンポーネントへ素早くアクセスできます。さらに、すべてのノードに詳細な説明が用意されており、ノードをグラフ上へドラッグ アンド ドロップして直接配置することも可能です。ノードの置き換えも簡単に行え、その結果を即座に確認できるため、デザインの試行錯誤をよりスムーズかつインタラクティブに進められます。

ESRI.lib に新しいバルコニー コンポーネントを追加し、建築デザインの表現力と柔軟性を向上しました。また、コンポーネントを見直して構成をシンプル化するとともに、マッシング コンポーネントを強化し、傾斜した敷地形状にもより適切に対応できるようになりました。

VCGA Playground Example も新しいコンポーネントに対応するよう更新しました。サンプルは CityEngine 内からダウンロードできます。

CGA Editor: より高速でスマートな CGA コーディング

刷新された CGA Editor により、CGA ルールの作成と理解がこれまで以上に容易になりました。複数のツールを切り替えることなく作業を進められるため、コーディングに集中できます。

コード入力中には、関連する演算子や関数を自動的に提案するコード補完機能が利用でき、それぞれのドキュメントも表示されるため、作業効率が向上し、入力の中断を最小限に抑えられます。既存のコードについても、演算子や関数にマウスカーソルを合わせるだけで、その説明をエディター内で確認できます。また、コンテキスト メニューから CGA Reference の該当箇所へ直接ジャンプすることも可能です。さらに、CGA Reference もモダンなデザインへ刷新されました。デフォルト フォントの変更と行間の拡大により、コードの可読性も向上しています。これらの新機能は、[Preferences] からカスタマイズすることもできます。

最新の Python を活用したカスタム ソリューション開発

CityEngine は、最新の Python 3 の機能と構文をサポートしました。仮想環境や Conda 環境でスクリプトを実行し、Python のサードパーティー製パッケージのエコシステムを活用できます。また、カスタム Python 環境の作成を簡単に行える新しいユーザー インターフェイスが追加されました。これにより、サードパーティー製パッケージの追加や削除を容易に行えます。さらに、CityEngine 内でダウンロードして試せる新しいサンプルが 3 つ提供されています。

CityEngine 2026.0 では、Python 3 向けの新しい CityEngine API モジュール (同名パッケージ) も提供されます。この API は、これまで scripting モジュールで提供されていた Jython API と互換性があります。既存のスクリプトについては、インポート名を変更し、Python 2 から Python 3 への標準的な構文変更を適用するだけで、新しい環境で実行できます。また、プロジェクトごとに、Jython と構成済みの Python 環境のどちらでスクリプトを実行するかを選択できます。新しい API パッケージは Python 3.11 以降に対応しており、ArcGIS や arcpy などの Esri パッケージと組み合わせて利用できます。さらに、PyPI や Anaconda リポジトリーで公開されているサードパーティー製パッケージも利用可能です。

Python の豊富なエコシステムを簡単に活用

Python 環境やパッケージの管理をより簡単に行えるように、Python 設定画面に直感的な環境・パッケージ マネージャーが追加されました。この機能を利用すると、仮想環境 (venv) や Conda 環境 (ArcGIS Pro で作成された環境を含む) の作成、追加、削除を便利に実行できます。また、pip や conda のパッケージ管理コマンドを使用して、パッケージの追加や削除も簡単に行えます。

ライセンス変更

同時使用ライセンスと単独使用ライセンスは廃止され、ライセンス体系は指定ユーザー ライセンスへ一本化されました。これにより、ArcGIS Online または ArcGIS Enterprise のアカウントに有効な CityEngine ライセンスが割り当てられていれば利用できるようになり、アクセスやライセンス管理がより容易になります。また、ライセンス設定のために CityEngine Administrator を起動したり、ArcGIS License Manager をインストールしたりする必要がなくなりました。これにより、設定手順が簡素化され、導入時の負担が軽減されています。詳細については、「インストールと認証」を参照してください。

さいごに

ArcGIS CityEngine 2026.0 では、Street Designer の機能強化によるより現実的な道路設計、そして CGA / Visual CGA Editor 編集機能の改善による生産性向上、最新の Python 環境への対応による拡張性の向上など、多くの機能強化が行われました。是非、新機能を利用してみてください!

ArcGIS CityEngine は、ArcGIS Online の Professional および Professional Plus ユーザー タイプで利用できます。

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