ArcGIS 10.1:生産性を向上させる機能トップ 10 ~ Esri User Conference 2012 より ~


今週、米国カリフォルニア州サンディエゴで開催されている Esri User Conference には世界中から 130 か国、15,000 人以上の参加者が集まっていますが、一番の見どころは月曜日に行われるプレナリー セッションです。
ほとんどの参加者がその会場の雰囲気に圧倒される中、オープニングの Jack 社長のプレゼンテーションから始まり、その後、基調講演やアワードなどが行われますが、最近の恒例として ArcGIS の最新動向トップ 10 が紹介されます。ちょうど先月、Esri Developer Summit の最新動向トップ 10 をご紹介しましたが、今回は ArcGIS for Server のプロダクト マネージャーである Ismael Chivite による「生産性の向上に関するトップ 10」が発表されましたので、以下にご紹介します。

注:以下に記載されていることは米国で行われた Esri User Conference の情報に基づくものであり、予告なく変更される可能性があることをあらかじめご了承ください。また日本国内においては、下記に記載したすべての製品、サービスが提供されるとは限りませんので併せてご了承ください。


1. 共有

ArcGIS は組織内の誰もが業務や研究の成果を共有できるようなシステムになっています。ArcGIS 10.1 では、ArcGIS for Desktop から ArcGIS Online へ接続し、成果をすぐに GIS Web サービスとして登録できます。共有された GIS サービスは、ArcGIS for Desktop、ArcGIS Explorer Online、Flex や Silverlight といった設定可能なビューア アプリケーション、ArcGIS.com マップ ビューアArcGIS Web Mapping(Flex/JavaScript/Silverlight)で作成したカスタム Web アプリケーションなどのさまざまなクライアントから利用可能です。

2. 強化されたサーバの機能

ArcGIS 10.1 for Server は Web 上で高品質な印刷レイアウトを作成するためのツールを備えています。ArcGIS 10.1 からの新しい印刷機能はタイトルや縮尺を設定し、あらかじめ用意されたテンプレートから選んで印刷レイアウトを作成することができます。
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3. パフォーマンスの改善

ArcGIS 10.1 のジオプロセシング ツールは 4 ~ 5 倍速度が向上しており、ルート解析についてはオンザフライでの解析を実現します。マップとグラフを関連付けた空間検索機能もより速くなっています。たとえばユーザがマップの範囲を変更すると、棒グラフも動的に変更されます。このように 10.1 は高いスケーラビリティ、操作性の向上、オンザフライでの解析を提供します。
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4. 64 ビットに対応した ArcGIS 10.1 for Server

ArcGIS 10.1 for Server は 64 ビットの処理を実行できる新しいアーキテクチャとなります。またインストール、管理、設定がより簡単になります。

5. Web 上での編集情報の記録

編集時には、編集者のユーザ認証情報がフィーチャ(図形)に関連付けられます。サービスを公開する際に所有者を設定し、誰が何を編集できるのかを制御できます。[編集情報の記録] ツールはデータセットへの変更を行ったユーザ名や編集を行った時刻を情報として記録できます。

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6. 編集の強化

新しい編集ツールはトレースした形状に一致させるように図形を揃えます。これにより、異なるレイヤに対して隙間を空けずに図形を修正することができます。

7. ジオデータベース管理ダイアログ

新しいジオデータベース管理ダイアログはデータベース内のすべてのバージョンを表示します。またデータベースに接続中のユーザ、コンピュータ、接続時間などの状態も見ることができます。

8. 座標系ツール

座標系を選択するのがより簡単になります。たとえば「UTM」と入力すると、UTM 座標系だけを候補として表示することができます。また空間フィルタを使用すると、マップ内の現在の範囲に相当する UTM 座標系だけを候補として表示できます。

9. 柔軟な凡例表示

ArcGIS 10.1 では印刷レイアウト上の凡例が地図の表示範囲に応じて動的に変わり、現在画面上に見えている地図の凡例だけを表示できます。

10. Maplex ラベルエンジンの搭載

Maplex はラベルの配置をルールベースで制御するための高度なラベル エンジンで、ArcGIS 10.1(ArcGIS for Desktop および ArcGIS Engine)からはエクステンション製品ではなくコアの機能として提供されます。

尚、このプレナリー セッションについてはすでにビデオ形式で Esri の Web ページから見ることができます。今回 UC に参加できなかった方は是非このビデオをご覧いただくと、来年は実際に本カンファレンスに参加してみたいと思われるかもしれません。

■関連リンク
Esri User Conference 2012

公式サイト
公式ブログ(UC Insider)
会場の様子(flickr)