ArcGIS 10.1 でのエンタープライズ(ArcSDE) ジオデータベースの作成

ArcGIS 10.1 からジオデータベースの管理を ArcGIS for Desktop 上で行えるようになったことを以前のブログ記事「体験!ArcGIS 10.1 のジオデータベース管理」で紹介しましたが、最初に確認できる変更点として、エンタープライズ(ArcSDE)ジオデータベースの作成が従来のポストインストール セットアップや sdesetup 管理コマンドから ArcGIS for Desktop や ArcGIS for Server 等の「エンタープライズ ジオデータベースの作成 (Create Enterprise Geodatabase)」ジオプロセシング ツールで実行できるようになりました。そのため、ArcSDE のインストール後、ポストインストール セットアップが起動することは 10.1 から無くなっています。
ここではエンタープライズ ジオデータベースの作成方法について簡単にご紹介します。

 


■ エンタープライズ ジオデータベースを作成するための準備
ArcGIS 10.0 以前のバージョンでは、ほとんどの場合データベース サーバに ArcSDE をインストールし、ポストインストール セットアップまたは sdesetup -o install コマンドを実行してエンタープライズ ジオデータベースを作成していました。この方法の場合、特にデータベースへの接続を考慮する必要はありませんでした。ArcGIS 10.1 では ArcGIS クライアント(Desktop/Server/Engine)からエンタープライズ ジオデータベースを作成するため、一般に異なるマシンにインストールされているこれらの環境からデータベースへ接続するためのライブラリをセットアップする必要があります。DBMS のクライアントライブラリはインストーラのダウンロードページに用意されていますので、使用する DBMS のライブラリをクライアントマシンへインストール、もしくは展開し ArcGIS から参照できるように設定します。

■ エンタープライズ ジオデータベースの作成

ArcToolbox を開き [データ管理ツール] → [エンタープライズ ジオデータベースの作成] ジオプロセシングツールを起動します。これまで ArcSDE ポストインストール セットアップで実行していた内容から「ArcSDE サービスの作成」を除いたすべての工程をこのツールから実行することができます。

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既存のデータベースをジオデータベースとして使用するにはこれまではある程度の ArcSDE の知識を必要としていましたが、この方法が [エンタープライズ ジオデータベースの有効化] ツールとして新しく追加されました。また、SQL からジオメトリにアクセスすることを可能にする空間タイプ ST_GEOMETRY のセットアップのみを行う [空間タイプの作成] ツールも新たに追加されました。

ArcGIS for Server や ArcGIS Engine のジオプロセシングツールには GUI がありませんが、スクリプトからジオプロセシングツールを使用してエンタープライズ ジオデータベースを作成するサンプルも公開されています。

■ ライセンスの更新

期限付きのライセンスを使用してエンタープライズ ジオデータベースを作成していた場合、ライセンスの期限が過ぎるとジオデータベースに接続することができなくなりました。ArcGIS 10.1 からはジオデータベースのライセンスの期限が切れていた場合、そのジオデータベースに接続した際にライセンスを更新するためのダイアログが表示されるようになり、ライセンスの更新を簡単に行えるようになりました。

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注意)事前にライセンスを更新する場合は、従来通り ArcSDE の sdesetup -o update_key コマンドを使用してジオデータベースのライセンスを更新します。

ここではエンタープライズ ジオデータベースを作成するツールおよびライセンスの更新方法についてご紹介しましたが、エンタープライズ ジオデータベースのセットアップに関する情報は ArcGIS 10.1 ヘルプだけでなく、各 DBMS 毎に詳細なセットアップ手順を紹介したインストール ガイドを ESRI ジャパンの Web サイトで公開していますので、実際にセットアップを行う際にはぜひご参照ください。

■関連リンク
ArcSDE 簡易インストールガイド
ArcGIS ヘルプ 10.1 ジオデータ