Office アドインで簡単!Excel で ArcGIS のマップを使ってみよう

Excel データを簡単にマップに可視化するための Office アドイン ArcGIS for Excel の提供を 2022 年 6 月に開始し、より簡単に Excel で ArcGIS のマップを使えるようになりました。本ブログでは ArcGIS for Excel の使い方と、サポートを終了する ArcGIS for Office の情報について紹介いたします。

ArcGIS for Excel を使うための準備

Microsoft のライセンス

Office 365 サブスクリプション、Microsoft Excel Online サブスクリプション ライセンスがあれば利用可能です。デスクトップ、ブラウザーの Excel アプリいずれでも使えます。詳細は「必要なソフトウェア」のヘルプ ページをご参照ください。

ArcGIS のライセンス (ユーザー タイプ)

ArcGIS のライセンス不要で利用可能です。ArcGIS のライセンスをお持ちのお客様は、より多くの機能をご利用いただけます。詳細は「ArcGIS サブスクリプションなしでの ArcGIS for Excel の使用」のヘルプ ページの、ユーザー タイプ別の機能の比較表をご参照ください。

アドインの挿入

  1. Excel を起動します。
  2. [挿入] タブの [アドインを入手] もしくは [アドイン] をクリックします。
  3. [ストア] タブの検索ボックスで「ArcGIS」と検索して表示される [ArcGIS for Excel] のアドインの [追加] をクリックします。

    アドインが表示されない場合は、Microsoft AppSource でアドインを取得し、[Office アドイン] パネルの [個人用アドイン] か [管理者による管理] タブで表示されるかご確認ください。アドインの利用は組織によって管理されている可能性がありますので、詳細は組織の管理者にお問い合わせください。
  4. [上記のすべての使用条件に同意します。] チェックボックスをオンにしたら、[続行] をクリックします。
  5. 少し待つと、[ArcGIS] のタブが追加されます。
    これで、Excel 上で ArcGIS のマップを使う準備が整いました。

早速、使ってみよう

サイン インなしで、緯度経度情報を持つデータをマップに可視化してみましょう。今回は、兵庫県のオープン データ カタログ ページで公開されている「交通事故発生状況」の Excel データのうち、2021 年に発生した事故情報を利用します。

  1. マップに可視化するデータをテーブル形式に変換します。
    必須ではありませんが、後の操作が簡単になるのでオススメです。
  2. [ArcGIS] タブ → [マップの表示] をクリックし、[はじめに] をクリックします。
  3. [続行] をクリックします。
  4. マップが表示されます。[+ Excel] をクリックします。
  5. テーブル形式にしているデータを自動的に選択するので、緯度経度の情報が入っている列を確認、指定し、[マップへの追加] をクリックします。
  6. アドイン内のマップに交通事故データが可視化されました。
    事故類型で表現を変更したり、Excel のフィルター機能を使って雨の日の事故はどこで多いのか、マップ上の事故発生地点を絞り込み、傾向を把握したりすることができます。

ArcGIS for Excel のマップでは、背景地図を変更したり、世界中の ArcGIS ユーザーのデータをマップに追加したり、他にもさまざまな機能があります。詳細については、「ArcGIS for Excel ユーザー インターフェイス」のヘルプ ページをご参照ください。

ArcGIS for Office はどうなるの?

Excel と PowerPoint で使える ArcGIS アドインとして長らく提供してまいりました、インストーラーを利用して個々の PC にインストールする ArcGIS for Office は、2022 年 11 月 1 日にサポートを終了する予定です。
サポート終了情報:ArcGIS for Office および ArcGIS Maps for SharePoint (Classic)

ArcGIS for Office をご利用中の方には、これまでのご愛顧に感謝を申し上げますとともに、ArcGIS for Excel へ移行をお願いいたします。

背景には、ソフトウェア利用形態の変化とテクノロジーの進化があります。Office 製品は従来、ユーザー個人の PC にインストールしローカル利用するのが一般的でしたが、昨今はサブスクリプション契約の普及で管理者が利用できるアドインを管理したり、クラウド環境を利用するユーザーも多くなっています。それらの変化に Esri も追従し、Microsoft ストアでのアドイン提供に対応、Mac の環境でもブラウザーで ArcGIS for Excel を利用できるようになるなど、より幅広いユーザーに ArcGIS を活用いただけるようになりました。

今後は ArcGIS for Excel を、みなさまの業務にお役立ていただければ幸いです。

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