法務省 地図XML のチェック ツールの追加とインポートツールの改良を行いました!

ArcGIS Pro 3.1 対応の変換ツール (国内データ) for ArcGIS Pro の提供を開始しました。

3.1 対応版では、[法務省 地図XML のチェック] ツールの追加と [法務省 地図XML インポート] ツールの改良を行い、より効率的にデータ変換を行えるようになりました。

法務省 地図XML のチェック

先日 G空間情報センターから登記所備付地図データが公開されましたが、公開は登記所ごとに複数の XML ファイルがまとめられた圧縮ファイルとして提供されています。また、そのファイルには、地籍調査等の測量に基づく正確な地図 (公共座標系のデータ) と、公図に基づく地図 (任意座標系のデータ) とが混在しています。

[法務省 地図XMLのチェック] ツールでは、各 XML ファイルのヘッダー情報を確認し、ファイル名、ファイル パス、version、地図名、市区町村コード、座標系情報を座標系ごとの名前の CSV ファイルとして出力し、変換の前にそれぞれの XML ファイルの概要を一括で確認することができます。

以下の例では兵庫県神戸市兵庫区のデータをダウンロードし、チェックを行いました。兵庫県神戸市兵庫区の場合 (2023 年 4 月現在)、86 の XML ファイルが提供されています。

[法務省 地図XMLのチェック] ツールの入力ファイルとして、86 のファイルを設定します。

この地域の XML ファイルは、任意座標系のデータと公共座標系5系のファイルが混在しているため、2 つの CSV ファイルに一覧が出力されました。

CSV ファイルを開き一覧を確認すると、10 のファイルが公共座標系のデータであることがわかります。

法務省 地図XML のインポート

[法務省 地図XML のインポート] ツールでは、[法務省 地図XML のチェック] ツールで作成した CSV ファイルを入力時に使用することができるようになりました。チェック ツールで作成した CSV ファイルからの入力データの一括で設定は、公共座標系ファイルのみ変換したい場合や、同じ座標系のデータのみ結合したい場合などに便利です。

また、その他にもインポートの際の改良を行いました。ラインを構成する座標値が同一の座標値が連続して記述され、XML の書式上の間違いではないものの、GIS データとしてはラインを構成できない不正なデータを含む場合があります。このケースの XML ファイルの変換においては、以前のバージョンまでは、エラーになるよう設計していましたが、不正な箇所 (長さが 0 のデータ部分) をスキップして変換を継続するよう設計を変更しました。

ただし、入力ファイルの記述そのものを自動的に変更することはできません。また、任意座標系で提供されているファイルについては、従来通りインポート後に位置合わせの操作が必要です。

新しくなった変換ツール (国内データ) for ArcGIS Pro を是非ご利用ください。

参考リンク

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