事前に設定したボタンを使用して、車両での移動中であっても迅速なデータ収集が可能なフィールド アプリである、ArcGIS QuickCapture (以下「QuickCapture」) が 2024 年 3 月 14 日 (日本時間 2024 年 3 月 15 日) にアップデートされました。
本ブログでは、アップデートで追加された新機能をご紹介します。
動的選択リスト
データ収集のはじめに、ユーザーに事前情報を入力させることができる「プロジェクト ユーザー入力」に新たに 「動的選択リスト」 が追加されました。フィーチャ サービスまたはテーブル データを接続して、選択リストを作成できます。
動的選択リストで使用するサービスやデータは、上部リボンの [プロジェクト レイヤーの管理] で [レイヤー] → [クエリ] → [追加] から追加できます。なお QuickCapture で使用するフィーチャ レイヤーには、特定のアクセス権が必要となる場合があります。詳細は「フィーチャ レイヤーの準備」をご参照ください。
プロジェクト ユーザー入力を新たに追加し、[新しいユーザー入力] ウィンドウの [入力タイプ] ドロップダウン リストから [動的選択リスト] を選択します。選択後、すぐ下に表示される [フィーチャ レイヤーまたはテーブルの選択] オプションの [追加] から使用するデータを選択します。
この他、[表示フィールド]、[値フィールド]、[更新モード] といったオプション設定や [フィルター] オプションで 「where 句」を使用した表示レコードのフィルター設定を行えます。
動的選択リストでの入力は他の入力タイプと同様に、ボタンの取得フィールドに入力される変数として設定できます。ボタンの取得フィールドに割り当てる設定の詳細については「プロジェクト ユーザー入力変数」をご参照ください。
次の動画はプレビューの一例です。プロジェクトを開くと動的選択リストが表示されます。リストをスクロールして目的の変数を選択、または上部の検索バーでキーワード検索を実行できます。
新しいデバイス変数の追加
ボタンの取得フィールドで設定できる [デバイス変数] に新たに「取得時間 (日付のみ)」、「取得時間 (時間のみ)」、「取得時間 (UTC オフセットを含む日時)」が追加されました。これらの変数は特定のフィールド タイプがある場合に選択できます。詳細については、「ArcGIS Online の日時フィールド」をご参照ください。
未送信データのシンボル設定
未送信データのシンボル (ベータ版) オプションで、新たに [ボタン] と [レイヤー] が追加されました。プロジェクト マップ上で表示される未送信データのシンボルを、ボタンのアイコンまたはターゲット レイヤーのシンボルを引き継ぐように設定できます。
その他の新機能
- ボタンアイコンに「人道援助」アイコンのカテゴリが追加されました。
- [ボタン ユーザー入力] ウィンドウで、入力コンテンツを並べ替えられるようになりました。
- プロジェクト作成時に、選択したレイヤーを含む Web マップを作成できるようになりました。
おわりに
今回のアップデートでは、動的選択リストの追加や未送信データのシンボル設定が強化されるなど、その他多くの機能が強化されました。ぜひ 2024 年も ArcGIS QuickCapture を集計や調査にご活用ください。