突然ですが、「ArcGIS で場所当てクイズ!」からクイズに挑戦してみてください!
各設問に用意された写真がどこから撮影されたかを当てるクイズです。
問題は全 10 問で、正解の地点から 300m 以内を指定することができれば 10 点。300m 離れる毎に 1 点ずつ減点されていきます。
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回答できましたか?
得点や全体の平均点などは「ArcGIS で場所当てクイズ! – 回答チェック」アプリから確認いただけますが、そちらのアプリを確認いただく前に、このクイズで使った ArcGIS 製品や機能をご紹介します。
目次
クイズの作成 – ArcGIS Survey123
回答いただいたクイズは ArcGIS Survey123 を使って作成しました。
ArcGIS Survey123 は ArcGIS Online または ArcGIS Enterprise を中心とした ArcGIS プラットフォームで利用いただける様々なアプリケーションのひとつです。ArcGIS Survey123 では簡単な操作で現地調査に使用できる調査票やアンケートを作成することができます。
ArcGIS Survey123 で作成できる調査票では、選択式、自由記入などさまざまな設問を用意することができますが、今回はマップから位置を選択する設問を使ってクイズ形式で答えられる調査票のように作成してみました。
収集した回答は ArcGIS Survey123 Web サイトから確認することができ、回答の傾向などもグラフを使用して分析することができますが、今回は後ほどご紹介する ArcGIS Experience Builder Developer Edition で作成した Web アプリケーションを使用して、回答確認用のアプリケーションを作成しています。
得点の計算 – ArcGIS Notebooks
ArcGIS Survey123 を使用して取得した回答を用いた得点の計算には ArcGIS Notebooks を使用しました。ArcGIS Notebooks は Jupyter Notebook を基盤とした Python スクリプト環境を ArcGIS Online 上で実行することのできる製品です。Notebook 上では ArcPy、ArcGIS API for Python といった ArcGIS に用意されている Python ライブラリーだけでなく、numpy や pandas などの一般的な Python ライブラリーと組み合わせた処理を実装できます。
ArcGIS Notebooks で作成したスクリプトは Web ツールとして公開し、ArcGIS Online 上の様々なアプリケーションで独自の解析機能として使用できるだけでなく、タスクを設定することで一定の間隔で定期的に実行させるといった利用も可能です。
今回は ArcGIS Notebooks のタスク機能を使用して、得点を計算するスクリプトを 15 分間隔で実行させています。
結果の確認 – ArcGIS Experience Builder (Developer Edition)
得点を確認するアプリケーションには ArcGIS Experience Builder (Developer Edition) を使用しました。ノーコードのアプリケーション作成キットである ArcGIS Experience Builder に対して、Developer Edition ではローコードでのアプリケーション作成に対応しています。このため、ArcGIS Experience Builder の持つ基本的な機能はそのままに、一部、足りない機能のみを JavaScript を用いたプログラミングで補うことが可能です。
今回は、ユーザー名を入力することで得点とその内訳を確認できる機能をカスタムで作成しました (アプリ画面左下のパネル)。そのほかの画面構成や機能はすべて ArcGIS Experience Builder にデフォルトで用意されている機能を用いてアプリケーションを作成しています。
まとめ
今回はいくつかの ArcGIS 製品を組み合わせて場所当てクイズを作成してみました。通常は様々な業務に合わせて使われることの多いアプリケーションも、使い方や組み合わせを工夫するとまた違った活用法が見えてきますね。
また今回はユーザビリティーの向上のため、いくつかプログラミングが必要な製品を使用しています。それらプログラミング製品に関してのコーディングや問題作成に関しての工夫などは、後日、ArcGIS 開発者コミュニティに記事を投稿する予定ですので、そちらの投稿もぜひお待ちください!