世界中で高まる「オープンデータ」のムーブメント
オープンデータとは、『「営利目的も含めた二次利用が可能な利用ルールで公開」された、「機械判読に適した形式のデータ」のこと』(オープンデータ流通推進コンソーシアム「オープンデータガイド 第1版)」より)であり、世界中のさまざまな分野の組織で、オープンデータ公開のムーブメントが起こっています。地理情報の世界も例外ではなく、「誰もがいつでも自由に入手し、活用できる GIS オープンデータ」のニーズは非常に大きなものです。
ESRIジャパンにおいても、オープンデータの推進活動に積極的に取り組んでいます。保有データの公開に関する支援はもちろんのこと、マップを用いた地理的解析やアプリ開発のプラットフォームを通し、オープンデータの活用から課題解決・価値創出へとつなぐための取り組みも支えています。
クラウド GIS でオープンデータを公開 – ArcGIS Open Data
GIS オープンデータを Web 上で検索・入手するためのポータルサイト、つまりデータの公開者と活用者をつなぐためのデータカタログを簡単な操作でスピーディに公開できるようにする構築キットが「ArcGIS Open Data」です。このたび、ベータ版から正式版となりましたことをお知らせします。
ArcGIS Open Data は、クラウド GIS「ArcGIS Online」の組織向けプランに標準で付属する機能です。ArcGIS Open Data を用いることで、データを公開する各組織は、利便性の高いデータカタログサイトを簡単な設定のみで開設できるようになります。また、データ公開の作業自体も簡単であるため、データ公開プロセスの確立と継続的な運用も容易です。結果として、円滑なデータ流通サイクルを築き上げ、オープンデータによる課題解決や価値創造につなぐことを促します。
ArcGIS Open Data を用いて作成した Web サイトの例
ArcGIS Open Data の特長
・いくつかの設定を行うだけで、オープンデータ用の Web サイトを公開することができます。Web サイトのレイアウトも柔軟に変更できます。
・オープンデータ公開用の Web サイトはすべて ArcGIS Online 上でホスティングされているので、公開者自身がサーバを持つ必要はありません。
・ArcGIS Online 組織サイト内に登録されているデータの中から、オープンデータとして公開するものとしないものを簡単な操作で選択できます。
・公開対象としたデータセットは、ダウンロード可能な複数のデータ形式に自動的に変換され、ArcGIS Open Data を用いて開設された Web サイト上に公開されます。
・ArcGIS Open Data を用いて開設した Web サイトには、ログイン不要で誰もが自由にアクセスすることができます。
・利用者はマップを見ながら目的のデータセットを検索・プレビューし、必要な範囲の絞り込みを実施したうえで、データセットをダウンロードすることができます。ダウンロード可能なデータ形式も、シェープファイル、CSV、KML から選択でき、さらには GeoJSON や Esri GeoServices REST 形式の API としても使用することができます。
実際に ArcGIS Open Data で構築したデータカタログサイト「ESRIジャパン オープンデータポータル(https://hub.arcgis.com/pages/open-data)」を公開しています。ぜひご利用ください。
■関連リンク
・ArcGIS Online 製品ページ:http://www.esrij.com/products/arcgis/online/arcgis-online/
・ArcGIS Online(ArcGIS for Desktop ユーザ向け):http://www.esrij.com/programs/arcgis-online-for-arcgis-for-desktop-users/
・ESRIジャパン オープンデータ Facebook ページ:https://www.facebook.com/esrijopendata