RESAS × Japan Hackathon ~地域の連鎖をデザインしよう!~

2 月 4 日 (土) から 2 月 5 日 (日) にかけて、渋谷のイベント&コミュニティ スペース dots. にて RESAS × Japan Hackathon 〜地域の連鎖をデザインしよう!〜 が開催されました。昨年度開催された RESAS API ハッカソン と同様に、今回もハッカソン参加者向けに開発者向けサービスの提供や Q&A サポートを行いました。

resas_1

ハッカソンの内容
このハッカソンは、「RESAS に掲載されている地域データ」 と 「このハッカソンのために提供・サポートされた地域データ」、計 20 種類以上のデータを組み合わせて 「今後の日本に必要な新しいビジネスを実現するアプリケーション」 を創出することを目的として開催されました。
優秀作品には、今後の継続開発と事業化がサポートされます。RESAS から取得できるデータは、国が保持しているデータだけでなく、民間企業のデータもあります。これにより観光産業など、個人では手が届かなかったデータも使用することができます。

優秀作品の事業化
データだけでなく賞品も豪華で、優秀作品に対しては、さまざまな「継続開発の機会」や「事業化の支援」が与えられます。ハッカソンだけで終わりではなく、その後の事業化まで見据えた可能性ある作品を選出するため、内閣府の職員や起業家支援のプロフェッショナルが審査を行うと共に、
ESRIジャパンでも ArcGIS for Developers を用いた継続開発サポート券を用意しました。

ESRIジャパンの支援内容
GIS 開発プラットフォームの ArcGIS for Developers とすぐに使えるオープンデータのカタログ サイトである ArcGIS Open Data の提供を行いました。ハッカソン初日のインプットタイムでは、ArcGIS for Developers を使ったアプリ開発イメージの紹介やオープンデータカタログも紹介しました。その他、現地での参加者の Q&A 対応などを行いました。

inputtime

インプットタイムでのプレゼンテーション

死闘 2 日間
ハッカソンに取り組むチームは、全 7 チームで構成されており、各チームにはエンジニア、デザイナー、プランナーといった職種の人たちで構成されるようにチームビルディングが行われました。参加者は、エンジニアだけでなく、デザイナーやプランナーの方も多かったので、Q&A では ArcGIS の開発に関わらず、クラウドを使った地図作成やデータ可視化など、非常に多くの質問をいただきました。

resas_2

コードフリーズの瞬間!

2 日目の 2 月 5 日(日)には成果発表会が行われました。成果発表は、各チーム 3 分間のプレゼンテーションと 3 分間の質疑で行われ、審査員によりそれぞれ賞が決定しました。
審査基準は、以下の 4 つです。

  1. 独創性:アイディアが前例なく、独創的である。
  2. 完成度:商品化・サービス化できるレベルである。
  3. デザイン性:デザインが優れている。
  4. ビジネス性:明確な市場設定と、継続的な収益の確保ができる。

今回のハッカソンでは、「今後の日本に必要な新しいビジネスを実現するアプリケーション」を創出することを目的としているため、ビジネス要素が強い審査基準でした。

地図によるデータ可視化に取り組んだ作品紹介
どのチームも地域の課題を意識したアプリを作成しており、ハッカソン参加者の課題意識への高さを感じました。そんな中、どのチームも地図を活用したアプリを作成しており、課題に対して地図を使ったデータ可視化や GIS を活用して解決を目指しているチームもいくつかありました。
今回はそのなかでも(私たちの主観で!)目を引いた 2 作品を紹介します。

emo

「emo予報」のプレゼンテーション

LOD チャレンジ賞を受賞した「emo予報」というアプリは、都道府県の感情を予報するというユニークな切り口の作品でした。「都道府県名 + 感情」のつぶやきを収集して予報サービスを展開することで地域へのアクションを促すというものです。感情という難しい表現を Esri Leaflet を利用してキャラクターを盛り混ぜながら地図上にうまく表現していました。

TsureDatsu

「TsureDatsu アプリ」のプレゼンテーション

最優秀賞を獲得した「TsureDatsu(つれだつ)」というアプリも、地図によるデータ可視化や地理空間情報を活用した作品です。引きこもりがちな被介護者を外のシニアイベントに連れ出すことで、シニアの自立支援、社会資源化、コミュニティ化につなげる地域創生アプリです。
RESAS が提供する地域のイベント情報や観光資源の情報を活用することで、シニア向けイベントの情報を得られたり、参加を地域のヘルパーに発信したりすることで、シニアの外出を促します。今後の市場規模を見据えたシニア向けビジネスという視点も評価が高かったようです。イベント情報や観光資源、病院情報などは、地図にも表現していました。たとえば、自分が住んでいる場所から近いイベント情報の検索や近くのヘルパーにも発信できるような仕組みを地図上で開発していました。アプリ開発には、ArcGIS API for JavaScript を利用していただきました。

終わりに
ハッカソン終了後は、懇親会と ライトニングトーク大会が行われました。懇親会では多くの参加者ともお話しすることができて、ArcGIS を利用したことで苦労したことや良かった点などを聞くことができました。残念ながら、ArcGIS へ入力したデータがアウトプットに繋がらなくても、ArcGIS でできることをお見せしたときの反響や、データ可視化にトライしている姿が見えたことは、今回サポートしている弊社としてもとてもうれしく有意義な時間でした。チームそれぞれが様々な RESAS データを活用しているのを見て、改めて RESAS の可能性が確認できました。今回のハッカソンに限らず今後も多くの人が RESAS を使って自分と関連がある地域や興味のある地域の課題や素晴らしいところを表現していってほしいですね!

最後は全体写真で締めくくりました。
参加者のみなさん、本当におつかれさまでした!

resas_3

全体写真

ハッカソンの詳細はツイッターのまとめもございますのでご覧ください。
2 月 4 日(土)、5 日(日) RESAS × Japan Hackathon ~地域の連鎖をデザインしよう~

■関連リンク
ArcGIS for Developers
ArcGIS for Developers 開発リソース集
ArcGIS Online
ESRIジャパン オープンデータポータル

フォローする